うーん、ダストは面白くない訳じゃないんだが、無印やゴーストみたいにはのめり込めないのは何故だろう?

一番は富野の作った宇宙世紀の歴史のない所に踏み入れてしまったからかなあ。

宇宙世紀の正史の史実の隙間を埋めるという制約下で長谷川先生のオリジナリティが発揮されるというのが大きな魅力だったのだが、
完全に長谷川オリジナル世界になってしまうと、これが正史かもしれないという面白味が損なわれてしまったんだよな。

あと、フォントが余りにも前途が長すぎる目標をブチ上げてしまった事。
無印はあれで6巻とめっちゃコンパクトに纏まっている。
ゴーストは巻数は多いが、物語の焦点は徹頭徹尾エンジェルコール争奪戦で貫かれてるからシンプルで読み易い。
ダストはフォントが天下三分の計なんて遠大すぎる目標を掲げちゃったから、読者的にそんな目標どうやって辿り着くんだと気が遠く
なってしまうんだな。
エンジェルコール争奪戦は手が届きそうになってはすり抜けて行くという繰り返しで、いつでも目標が達成できそうな感じになるから、
読者が目的地の遠さに気が遠くなる事がなかったんだよね。