アムロみたいに暗くて迷いの多いやつが主人公というのは当時としては極めて稀だった、こういう見方は半分は正しいけれど半分は間違っている
半分正しいというのはリアルタイムでアムロ・レイを初めて見た若者には確かに
沿う感じられたであろうということ
でもそれは一面的な見方にすぎない

なぜなら日本のヒーローは本来寡黙キャラこそがベーシックだから
市川雷蔵だって三船敏郎だって月光仮面だって日本の古いヒーローはみんな物静かウルトラマンのハヤタ隊員やモロボシダンも同じ

特にセブンのモロボシダンは地球とM78星雲の間で様々な葛藤を抱くんだから
悩み考えるヒーローの先駆け的存在だよ
だけど70年代に入るとスポ根ブームで体育会系的な熱血漢ヒーローが人気を集めたからそれでヒーロー=熱血バカという構図になった
そうした空気の中でガンダムをみればそりゃ新鮮にも感じただろうけど
実際はむしろ熱血が異端児でアムロが原点回帰型なんだよ