「原作は累計300万部の児童文学。刊行当時の子どもたちへ浸透度に対して、
今は世代交代して中高生になっている。原作の知名度が高く、
興行側は期待して248館と大きく展開して上映は始まった。
しかし今の子どもへの浸透という面ではギャップが出て、思ったほどファミリーが来なかった。
そのため2週目の上映館や回数が、がくんと減ってしまった。

ところが、観客動員はそれから増えてきた。映画館側も、今度は上映回数を増やす、
座席数の多いスクリーンに変える、夜の回を設けるなど、対応を始めた。
その結果、公開3週目の10月7日(日)は前週比132%、10月8日(祝)は前週比174%という珍しい展開になっているんです」

一体、何が起こっているのか? 大高氏は自身のTwitterでも様々な発信している。
映画『コード・ブルー』の興収90億円突破をツイートした際の「いいね」が1400弱(10月12日時点)。
これに対し『パパはわるもの〜』の異例の興行展開をツイートした際の「いいね」は実に5000超(同)となっている。大高氏が続ける……。

「驚きましたよ! 若い層、一般層が『パパはわるもの〜』に好印象を持ってSNSで拡散している。
若いファンが作品の良さを発見した。映画のすばらしさを見つけた観客たちの、この映画を応援したい! 
という力強いメッセージです。

『カメラを止めるな!』のようなもっと大きな拡がりになるかは、この土日(13日、14日)が勝負ですね。
ただ、数字(観客動員)への興味もありますが、それとは別に、観た人のSNSの応援が映画館を動かした。
今までと違って映画の在り方や興行の在り方が変わってくる。
情報の大きさの動きや盛り上がり方が読めない、というのが興味深い。
『パパはわるもの〜』もそういう作品なんです」