―さて、あなたは終了寸前にリスターをスカーフホールド(袈裟固め)で見事にフィニッシュしました。
あの技で極まる試合を、ADCCなどのハイレベルなグラップリングやUFCで見た記憶はあまりありません。
そもそも柔術ベースのグラップリングにおいてはあの手の技はあまり推奨されません。
極め損ねたらバックを奪われる心配があるということで。

ジョシュ「あの技があまり見られない唯一の理由はね、どういうわけだか知らないけど
柔術家たちがあの技を捨ててしまったからだよ」

―はい。

ジョシュ「それは奴らの責任だよ。あの技が悪い技だからいけないんじゃない。あの技に習熟していない
柔術家たちがいけないんだ。柔術家たちは『僕らはあの技は使わない』とか言うよね。
上手くできないんだから使わないってことだろ。うんそれでいい。分かったからとっとと消えてくれ、だ」

―(笑)。ヒーロンとヘナーがYoutubeでやっている技術解説動画『グレイシー・ブレイクダウン』」で、
メタモリス4におけるジョシュとリスターの試合を分析しており、まさに今のような発言をしていたのですが、
ご覧になりました?

ジョシュ「ああ、見たよ。ありゃ話にならないね!」

―2人が言うには「スカーフホールドは、自分と同等かそれ以下の体格の相手にしか極まらない
ビッグマンズムーブだ。だから僕らは学んでいない。なぜなら僕らの祖父のエリオは、小さくて力のない
人間でも勝てるような技術を開発し、僕らに伝えたかったからだ」とのことでした。

ジョシュ「全く滑稽だよね。いや、柔術は大いにマーシャルアーツに貢献していると思うよ。
僕はそのルールの全てに賛成しているわけではないけど、素晴らしい競技環境、構造を作り上げた。
帯によって習熟度を測るシステムを作り、初級者から上級者まで練習や試合を楽しめるようにした。
そして見事に世界に広めている。素晴らしいアスリートも多数輩出している。
でも同時に、彼らにはすごく偏狭な面もあるんだ。つまり自分たちの世界の中に閉じこもって
視界が狭まってしまい、全体を理解できなくなってしまっているんだ。柔術という色眼鏡を通してしか
ものを見れなくなってしまっている。その色眼鏡のせいで、昼間の世界の本当の光がどういうものか、
分からなくなっているんだよ」