とんねるずが勢いづいて
学生からの支持や中高年男性からの嫌悪が爆発していた頃は
存在が定着しつつあったたけしにとって厄介な存在だった。
たけしにあった古風さや知性や説教臭さ暗さのような
軽薄短小の時代の若者には余計なものが無いだけに。
高田文夫はいかにも不快そうに
「とんねるずがバカなんじゃない。あいつらを支持する奴らがバカなだけ」
と吐き捨てたが、そういう時
普段なら真っ先に悪口や批判をしたがるはずのたけしは全く同調せず
「結局さ、この世界は売れた者の勝ちだからね」とボソッとつぶやくだけ。