173 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2011/05/26(木) 13:06:06.46 ID:L83XqbBj
中学のころの話。
ブスを演じていた。
「私ってブスなんだよね」がいつも口癖で、友達が「そんなことないよ〜」と言ってくれたら、
「ありがとう」と俯いて悲しげに返事していた。
でも内心は美人だと思っていた。可愛い系の美人。
ちょっと切れ長の一重風の瞳、丸い可愛い鼻、キスの前にする(?)ような甘えた、欧米ではセックスシンボルとされるたらこ唇、ふくよかな輪郭、そして、髪型は当時私の中で大人気だった加護ちゃんのおだんごヘアー。
完全に美人だった。
体型も加護ちゃんよりちょっと太めなだけだったし、アイドルになれると本気で思っていた。
部活で爽やかでいつも優しいイケメン先輩に何回目かの、てか、何十回目かの「私ってブスなんですよね」(そんなわけない。私、アイドル級の美人♪)と言ったら、
「そうだよな。お前、どうしようもないツラしてるよな……」と真顔で言われた。
その後もなんか言われていたけど、あんまり覚えていない。卑屈になるなとかなんとか……。
先輩の目、節穴なんじゃない?と家に帰ってから悩んで、
鏡を見たんだけど、やっぱり、アイドル級にかわいい私が映っていた。

社会人になってから、何の拍子もなく、魔法がとけた。
鏡を見たら、突然、そこには豚が映っていた。驚いた。これが私の顔かと。いつのまにか、ブサイク整形したんじゃないかと疑った。すっぴんでも美人の私はどこに行ったのかと思い悩んだ。どことなく、フットボールアワーの岩尾に似ていた。絶望した。
それ以来、岩尾がテレビに出ているとチャンネル変えてる。
魔法が解けたのは、岩尾のせいだと思っている。多分、岩尾がテレビに出始めたころから、私の顔と岩尾の顔が共鳴しあって、私の心の奥底の美人という想いが崩れ始めて、そして、最終的に魔法が解かれたんだと思う、岩尾によって。
悔しい。岩尾さえ、現れなかったら……。