ウインバ「ふんふふーん♪」イソイソ
厩務員「あんれ、なーにやってだなバリこちゃん」
ウインバ「えへへー♪明日はオルフェくんの誕生日だからー♪いーっぱいのプレゼントにたーっぷりの愛情こめたラッピングをやってるんだよー♪」グチャペタ
厩務員「はれまー、殊勝な心がけだなやー……んだども、オルフェーブルの誕生日っさ昨日か一昨日でねがした?」
ウインバ「……ええっ」ポトリ
厩務員「まー気にさねでプレゼント渡すな遅っちゃで言い訳せば大丈夫だべよー」テクテク

ウインバ「そ、そんなあ……オルフェくんの誕生日、青森から深夜バスに乗ってサプライズで直接手渡すはずだったのに……うっ、うわーん」ダバー

????「これ、そこな馬よ。泣くのはお止めなさい……」

ウインバ「だ、誰ですかぁー?」グッスン
????「私は競走馬を見守る馬頭観世音菩薩。今し方モーレツな哀哭を聞きつけ降臨した次第」
ウインバ「でもでも、なんでボクのところに?」キョトン
馬頭観音「それはな、そなたが毎度毎度現役の頃から人参を携えて私の下で一心に祈願していたから、嫌でも貌を覚えていたのだ」
ウインバ「あー、オルフェくんの安全祈願してたしオルフェくんの産駒の安全祈願も毎年祈願してましたもんねー」
馬頭観音「そなたの信心、というよりオルフェーブルとやらへの執心は殊の外大きいとみた。仏の教えとしては執着は戒めるべきであるのだが、苔の一念という言葉もある。ご褒美を授けよう」
ウインバ「ご褒美ったって……もうオルフェくんの誕生日は過ぎぶえぇーーーーーん!!」ピィー
馬頭観音「これ、泣くではない……そなたの望む時と場所に連れて行ってやろう」
ウインバ「えー!?そんなことできるんですかーー!?」パァァ