年末年始は中央競馬の開催はお休みということもあり、この機会に諸々若干補足等します。

先に、今日では、スピード指数の算定自体よりも運用の方が肝要である、ただし、
精確な指数を求める努力を怠ってよいということでは無論ないとしました。>>216

精確な指数を求めるために大切なことは、言うまでもなく、まずは、各場・コース・距離別
の基準タイムを適切に設定するところにありませう。
先人達の多くの苦心も、そこにあって、その実例として
西田和彦「革命理論・西田式スピード指数」(KKベストセラーズ)1992年
第3章 基準タイムがコース固有のタイムを掴む
石川ワタル「石川ワタルの競馬理論」(自由国民社)1993年
第2章 ルビコン河を渡った日 ―900万基準タイムを作る―
などみることができます。

ちなみに、これらでは、西田式は500万下(1〜3着)平均と900万下(1〜3着)
平均の中間、石川式900万下(1着)を、それぞれ基準タイムに用いていました。

今日でも、基準タイムの大事さは、言を俟ちません。
また、スピードハンデキャッパー(系)の方々は、おしなべて、自分の基準タイムこそが、
最も適切である(その人の競馬観が反映されていたりする)と考えている方々かと思います
ので、その意味では取扱注意な、迂闊に触れないところがあります。
なお、スーパーパドック使用の際には、全体時計のほかに、上り3ハロン時計も必要
(例えば、○○競馬場 芝千六 全体時計1分34秒0 上り3ハロン時計34.5秒の如し)
となりますので、ご留意ください。

私の考えでは、ある程度納得のいく基準タイムを設定したら、明らかな設定誤りの場合を除き、
一定程度運用してみるのがいいのではないかと思っています。
直近の実際の走破タイムに合わせて、例えば開催毎に基準タイムを頻繁に変えるようなことは、
基準を現実に合わせ過ぎなきらいがあるように思えてしまうからです。

運用という面で、もうひとつ重要なのは、馬場差の算定(西田式であれば馬場指数)で、
馬場が急変したときは勿論、緩やかに時計が掛かりだしたと認められるときも、レース毎に
馬場差をつけてみることが適切と思います。スーパーパドック使用であればレース毎に
つけることは、容易です。また、例えば千二と千八で結構違いのある日においては、
距離別に馬場差をつけることが適切なように思います。