吹くやふに
たった一つの
旅に出て    種田山頭火
琵琶の音聴く  「ふたたびはわたらない橋のながいながい風」
橋渡り                      で詠んでみました。
渡らでもがな   日ノ本を渡り歩く旅人(山頭火)を想ひての一首。
丹頂の    
来朝の日に
啼き濡れて
言ふに哀しき
端々の
信濃を越へて
野の花の
永き浮き世の
凱歌無き
言はずでもがな
奈の古都は
雅趣と悟りて
いつの世も
陰りてもなほ
絶佳を誇らむ