事実婚のデメリット
一方で事実婚にはデメリットもあります。

周囲の理解を得にくい
当事者の両親世代は婚姻と言えば法律婚の時代。
籍を入れない事実婚は中途半端に感じて、反対されることも多いかと思います。
同じく親戚や兄弟姉妹などからも、籍を入れるよう勧められたり、なぜ入籍しないのか問い詰められることがあるかもしれません。そのたびに理由を説明し、納得してもらう煩わしさがあります。
子供の問題
事実婚のカップルに子供が産まれた場合、子供は非摘出子として母親の籍に入ることになり、
父親に関しては認知の手続きが必要になります。
手続きが法律婚より煩雑なだけでなく、母親の名字を名乗ることで子供がいじめに遭ったり、奇異な目で見られたりする心配もあります。

税制や相続、生命保険等での不利
年金や健康保険の扱いは法律婚と同等ですが、
所得税の配偶者控除は受けることができません。
また夫婦間で相続権がなく、相続したい場合は遺言書が必要になったり、
生命保険の受取人にも指定しにくいなど、金銭面では不利な案件が多くあります。

社会的信用を得にくい
事実上は婚姻と同等の関係にあっても、
籍を入れていないだけで生活する上で夫婦と認められない場面がたくさん出てきます。
例えば夫婦の共有名義で家のローンを組むことはできませんし、
急に配偶者が倒れて手術が必要な場合でも、
家族として同意書にサインすることができません。
法律婚であれば認められる当然の権利が認められにくいことに、
不便を感じることが多々ありそうです。