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画期的? 余った薬をリサイクルする薬局
(AERA 2014年10月27日号掲載) 2014年10月28日(火)配信
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/aera-20141028-2014102700095/1.htm

いまや全国約5万6千店と、コンビニの店舗数を超え、「戦国時代」に突入した薬局。
生き残るために、さまざまな新サービスに取り組む薬局の今を追った。

 川崎市高津区。住宅街にある小さな薬局の2階に事務所を構える「わかばクラブ」。
2006年に「リバイバルドラッグ」というサイトを立ち上げ、全国の薬局で余った
医療用の薬を預かり、必要としている薬局にネット販売している。

「薬局だけで、年間100億円分以上の薬が、期限切れで廃棄されています」と、
薬剤師でもある蒲谷亘(わたる)さん(47)。薬局で大きなリスクになっているのが、
期限切れの薬だ。蒲谷さんによれば、1店舗の薬局が廃棄する薬は年平均20万円分ほど。
それを全国の薬局数で掛けると膨大な額になる。

 薬局は薬剤師法により「調剤を拒否してはいけない」と定められている。
つまり、たとえ一人しか利用しない薬であっても、薬局は処方箋に書かれて
いれば用意しないといけないのだ。しかし、薬は問屋からの「箱買い」が原則。
利用者が少なかったり、来なくなったりすれば余ってしまうことになり、通常
3年の使用期限が過ぎると廃棄処分しなければいけない。資金力の弱い中小薬局は、
「在庫」を抱え倒産するケースも少なくないのだ。