僕がパソコンで『ポートピア連続殺人事件』を制作したのは、今からおよそ25年くらい前でした。
当時はまだアドベンチャーゲーム自体それほど馴染みがなく、パソコン雑誌で紹介されていた
半ページくらいの海外のゲーム記事を読んだのが、きっかけでした。「なるほど。パソコンを使って物語を
書くのか。面白そうだな」

 かつて漫画家志望だったこともあり、物語を作ったり絵を描くことが好きだった僕は、その記事に凄く
触発されました。パソコンを買って、まだ1年足らずだったのでプログラミングは得意ではなかったのですが、
このタイプのゲームならアクションゲームと違ってスピードを要求されることもないので、文章を出力する
プリント命令、コマンドを入力するインプット命令、それと絵を出力するプログラムがあれば作れそうな気が
したのも一因ですね。

 で、コツコツと制作に取りかかり、半年ほどで誕生したのが前述の『ポートピア連続殺人事件』です。
容量が少なかったこともあり、短い話でいかに驚かせるかを考え、犯人については、かなりの荒業を
使いました(笑)

 あれから20数年、アドベンチャーゲームもハードの進化と共に様々な進化を遂げ、面白いものがいっぱい
出てきていると思います。僕はRPGに行ってしまいましたが、今後もこのジャンルには期待してます。

 あと話は変わりますが、もし機会があれば『ポートピア連続殺人事件』の2時間ドラマスペシャルとかも
やってみたいですね。もっとも、シナリオを相当膨らませる必要がありそうですが(笑)