ラオウは自らの帝国を築くのが目標の権力志向の強い人間で、
正統伝承者でもないから、どこの誰であろうともサウザーをいずれは
排除してくれればそれでいいので、わざわざ自分がリスクをとる必要もない、
という考えなのでしょう。しかもシュウがレジスタンスを結成して、
ケンと合流している以上はなおさら、ケンとサウザーを戦わせてケンが
勝ったら自分がやる手間も省ける。だからこそ荒野で行き倒れになっている
ケンを助けたわけだ。もしケンがやられたら、また策を練ったかもしれないし、
それでもどうしてもサウザーが邪魔だとなれば最終手段として自ら倒しには
行っただろうが、それでもサウザーの秘密を突き止めてからでしょう。
トキが教えてくれたかどうかは知らないが。ラオウはリュウケンに殺されかけた
経験からも、未知の奥義には慎重なんでしょうね。知らない技を食らってお陀仏には
ならんぞ、と。覇権主義者はそういうもんです。