>>601
>ヒトラー善人説もとにしたフィクションなんていくらでもある

それはフィクションだとあからさまにわかるフィクションなら問題はないけど、
史実であるかのように演出されていたらサイモン・ヴィーゼンタールセンターは
黙っていないと思うよ。

ヒトラーはさておき、たとえばこれから朝ドラで、企画に詰まった東洋映画が
人気漫画家を脚本・演出の責任者として呼ぶことになって、ベレー帽にメガネの
おじさんがやってきて、「これからはオトナ漫画映画の時代だ!」と言い出して、
金瓶梅を原作にしたアニメを作ることになったとする。そのおじさんはスタジオに
来てもろくに仕事もせず、女子社員をつかまえては、映画の研究と称して
「オッパイさわっていい?手縛っていい?」なんてセクハラを繰り返した。

もしこんな展開になったらどんな気分?手塚治虫は実際千夜一夜やクレオパトラを
作っているんだし、いいじゃないかって?もちろんこんなことにはならないだろうし、
極端な仮定ではあるが、フィクションであっても、史実を借景している場合には
相応の注意は必要なんだよ。

「なつぞら」は東映動画の創成期を相当程度そのままストーリーに取り入れることで
戦後日本におけるアニメーションの発展を描いている。登場人物には、モデルが
誰なのかわかる人が少なくない。モデルのいる登場人物であっても人物像を
ある程度脚色することは許されるだろうが、ひとりの人間の中で矛盾が生じるような
脚色になるのはマズイ。たとえば、今後高畑勲をモデルにした青年が「ホルスの大冒険」
の演出を任されたときに、なつといちゃいちゃしていたらおかしいと思わないかな?