歴史にイフは無いが、もしも手怩ェテレビアニメ制作をはじめず、
さらに仮に他者がテレビアニメを作っていても声が掛からなかったり、
あるいはそういったものには自分のポリシーが貫けないから、自分が
作品をすべてコントロールできる紙の漫画だけに限定するので我関せずだ
として、自分の漫画作品由来のアニメが作られることが全くなかったとすると、
昭和の40年代半ば頃には既に人気が落ちていてしかたなくペンを折って
漫画産業から撤退してしまっていたという可能性も無いとは言えない。

 紙の漫画をテレビでアニメ化して載せるというのは、今日で言うところの
メディアミックス戦略の最たるものだから。もしもスタジオゼロが発足せずに、
おばけのQ太郎やパーマンなどが作られていなかったら、トキワ荘グループ、
たとえば藤子不二雄なども、はたしてあれほどマンガ界において重要地位を
占めることができたであろうか?