「レモン、来週届く補給品のリストを確認してたんだがな」
「どうかした? アクセル」
「この、『製菓:10kg』というのはなんだ」
「ああそれね。ほら、バレンタインがあるじゃない?
 Wナンバーズたちもそれに参加したいって言うから、チョコレートを少しね」
「10kgが少しか? いやそれよりも、ここはいつからハイスクールになったんだ」
「いいじゃないの。ラミアもアクセル隊長にあげたいって張り切ってたわよ」
「…くだらん。お前はあいつらに何を教育してるんだ」
「もちろん情操教育よ。戦いに必要な知識はインプット済みだもの、
 あとあの子たちに必要なのは、人間を知ることよ」
「わかったわかった。人形どもの教育はお前の担当だ、好きにすればいい。
 ただし任務に支障が出た場合は容赦せんぞ」
「私の子供たちは優秀よ」
「ならいいがな。…ところで、この『花束』というのもバレンタイン関係か?」
「それはウォーダンね。メイガスに渡したいんですって」
「…あれも律儀なやつだ」