米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツと妻のメリンダ・ゲイツが3日、27年間の結婚生活に終止符を打ち、離婚することを決めたと発表した。ビル・ゲイツの保有資産額は推定1300億ドル(約14兆円)。夫妻は世界最大の慈善財団であるビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団を共同運営している。

ビル・ゲイツはツイッターへの投稿で、「互いとの関係に多大な努力を費やした」ものの、「私たちの人生でのこの次の段階において、もはや夫婦として共には成長できない」との結論に至ったと説明。ただ、今後も財団の活動については共同で取り組むとした。

ビル・ゲイツは、新型コロナウイルス流行中の2020年、ゲイツ財団での活動に専念するため、マイクロソフトの取締役を退任すると発表していた。

夫妻は1987年、メリンダが同社でプロダクトマネジャーとして働き始めた直後に出会い、7年後の1994年に結婚。3人の子どもをもうけた。ビル・ゲイツは1986年のマイクロソフト上場時、史上最年少のセルフメイド・ビリオネア(自力で富を築いた保有資産10億ドル以上の富豪)となっていた。

夫妻は2000年、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団を設立し、世界の保健医療改善と平等な機会創出に向けた活動を始めた。ビル・ゲイツは2008年、財団での活動に専念するためにマイクロソフト最高経営責任者(CEO)を退任した。

夫妻は今年1月の時点で、累計290億ドル(約3兆2000億円)以上を慈善活動に寄付。ゲイツ財団の資産は498億ドル(約5兆4300億円)に上る。