“人道に反す”強制退去取り消し 09月29日 09時34分 NHK
名古屋市港区に住むイラン国籍の34歳の男性は7年前、他人名義のパスポートを使用して不法入国しましたが、おととし3月、名古屋入国管理局に出頭し、不法残留として強制退去を命じられました。
男性は3年前に日本の在留資格を持つ日系ブラジル人の女性と結婚し、処分の取り消しを求める裁判を起こしましたが、去年、1審の名古屋地方裁判所は「夫婦の婚姻関係は安定して成熟したものとは言えない」訴え退け。
この判決のあとのことし3月、夫婦の間には子どもが生まれました。

28日の2審の判決、名古屋高等裁判所の藤山雅行裁判長
「婚姻関係は成熟したもので、男性が強制帰国となれば家族の離散になりかねず、著しく人道に反する」
などと指摘し、国に対し強制退去の処分を取り消すよう命じました。