【市況】<マ−ケット日報> 2017年11月9日
 9日の市場は日経平均が反落。終値は前日比45円安の2万2868円だった。前日の米株高や好調な企業業績を評して前場に468円高まで上昇したが、後場は一転して390円安まで値を下げるなど大荒れの展開に。
明日のオプションSQ絡みで仕掛け的に上げた前場の反動が後場の急落につながった模様。
1日の値幅(859円)としては昨年11月9日の米大統領選(1315円)以来の荒れ方で、日経平均は短期的にはピークをつけた可能性がある。

 昨日の米国市場は出遅れていた薬品株などが買われてダウ平均は小幅ながらも7日続伸。5日連続で史上最高値を更新した。序盤は税制改革(法人減税)の先行き不透明感から安く推移したが、
出遅れ株中心に徐々に買いが広がると指数はプラス圏へと浮上。米国株は高値圏にあってなお底堅さを見せつけている。この日はIT・ハイテク株に買いが入りナスダック指数も上昇。
S&P500種と合わせて2日ぶりに最高値を更新している。

 一方、東京市場は日経平均が特段の理由のないなか前場に400円を超える上げを示現したあと、後場には一転して400円近い値下がりを演じるなど先物絡みで高値波乱の状態を現出した。
安定した外部環境、好調な景気・企業業績を考えればここで天井という形ではなさそうだが、オプションSQ絡みで売り方を一気に踏ませたことは、短期的な需給面としてある程度の買い需要を消化したことになる。
本日のザラバ高値(2万3382円)は短期的には抜けない高値となった可能性が高い。5兆円もの売買代金で大きな上ヒゲ陰線となれば勢いは今日がピークに。(ストック・データバンク 編集部)