注意!モンスター化する「自分大好き」な人たち
精神科医 片田珠美

自撮りしてSNSに投稿した写真を見た友人や知人から「すごくきれいな部屋だね」とほめられると、
うれしくなるのですが、実際は部屋に誰も立ち入らせないということです。
このように常に注目され、称賛されていないと気が済まず、自己演出に余念のない人が増えています。
これは、自己愛に由来する自己顕示欲と承認欲求が強いせいです。こういう欲望を満たすために、
実像と虚像のギャップをウソで埋めようとする場合もあります。

その典型が、ツイッターでセレブライフを綴つづり、“キラキラ女子”として崇あがめられていた
「ばびろんまつこ」です。

無職なのに「年収3000万円のハイパーエリートニート」をかたっていましたが、
結局、詐欺容疑で逮捕されました。

SNSではいくらでも虚構の世界を作り出せますから、
自己演出に拍車がかかりやすく、
場合によっては彼女のように現実と嘘の落差を埋めるために
犯罪に走ってしまうこともあるのです。