もうかなりむかしのこと
巨大な集合住宅が乱立してる中のひとつに友人が引っ越した
遊びに行った際バスを降りる時に滑って転んで片手片膝、顎からこめかみにかけて見事に擦りむいた
友人宅は近くだしと思い周りの人の心配も大丈夫ですと断って向かい、ピンポンしたが出ない
電話鳴らしても出ない
そーっとノブ引いたら開いたので「かおり(仮)〜?」と声をかけたら中でガタッ!て音がして、玄関からまっすぐ正面に伸びたリビングと廊下を仕切る扉から小学生(多分)男子がびっくり顔してこっち見てた
えっ、と思ったら男児絶叫、私はびっくりして声が出ず
ドアを閉めてプレート見たら610の文字。友人宅は611だと聞いてたので、どうやら一部屋間違えてたらしい
慌ててもう一度ドアを少し開けて謝ろうとしたんどけど、男児が中から絶叫したままドアを踏ん張って閉める閉める
怖がらせてしまった、と思って慌ててポストを押し開けて「あのねー」と声かけたらさらなる絶叫と、ドアを必死で引っ張って閉じながらもポストあたりをキックしてる模様
そこで友人が隣から顔を出して「何してんの」となった
とりあえず少ししたら声かけようとなって、まずは私の手当てをと中へ招き入れられ、手当してもらってるうちにどうやら男児の親が帰宅したらしかった
なのであとからもう一度説明に伺ったら、タイミング悪く今度は家族で出掛けてしまった後らしかった
それからだいぶ経って、友人から「このマンション、学校の怪談のなんとかって幽霊が出るらしいよ」と聞いた
「学校でコックリさんだか花子さんだかをした男児・かおるくん(仮)が、アホらしいと馬鹿にしてたところ、帰宅後1人でいたら自宅へ薫くんの名を呼びながら血だらけでニヤァと笑って顔を覗かせ追いかけてきた」
とのこと
99%私だよねと思ったけどあれから10年くらい経ってるしかおるくんもいい大人だと思うけど、あの時は本当にごめん