物心ついたときから男の人がどうすれば喜ぶ、どうすれば気持ちいいか、モテる方法が分かっていた。
男女関係なく何をすれば人が寄ってきて、何を言えばどう返事が来るかが分かっていた。自分の欲しい言葉を相手から言わせる方法や雰囲気、言葉選びを理解していた。
セックスに関しても性的な何かを見聞きして知識を得た訳でもなく理解していた。記憶のある限りでは保育園の頃から。
早く大人になって男遊びしたくてたまらなかった。
とか言うと勘違い厨二病みたいになるけど、本当に理解していた。自慢ではない。
飛び抜けて美人でも無いからもてないように見えるがめちゃくちゃにもてた。
好みじゃない人は相手にしないから長い人だと10年近く、何年も追いかけてくる人が何人もいる。
しかし清楚で内気に見えるようで、関係を持った男性達は私が二十代になっても「もしかして初めて?」「痛くなかった?」と聞いてくるから笑えた。
関係を持つと大体が付き合いたがったり結婚したがる人も多いから面倒だったが、なんとか説得していい関係で終わらせている。
唯一気兼ねなくなんでも喋れる愛妻家の友人は「フェロモンが出ている。猛烈に抱きたくなるし俺も嫁がいなかったら絶対手を出していた。相手が居心地よくなる方法を心得ているだろ?男女関係なくお前には騙されると思うよ」と言っていた。

学校や会社の人には絶対手を出さないから周りは男っ気のない私を心配していていい人を紹介しようとしてくるし申し訳なかったので、一番顔と性格が好みな人と結婚した。