きっかけは「もう少し静かにして」道路族との8年戦争、ついに法廷へ「悪魔のように誹謗中傷された」
弁護士ドットコム 2020年05月04日 09時25分
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「もう少し静かにしてくれませんか」と一言注意したばかりに、8年間にわたって近隣から嫌がらせを受けている主婦がいる。

道路で何かをすることを好み、近隣に迷惑をかける道路族の親と子から「変なおばさん」「ゴキブリ!」と呼ばれ、睨みつけられ、
卑猥な言葉をかけられるように……。さらに、親からのいじめがエスカレートし、現在は民事で賠償請求して争っている女性だ。

新型コロナウイルスによる休校措置の影響で、道路で遊ぶ子どもたちが増えている。新興住宅街の道路やマンションの共用部分で発生し、
社会問題化している「道路族問題」の、8年戦争の核心に迫ったーー。(ルポライター・樋田敦子)

●新興住宅街の12世帯

事の発端は、2012年の集会だった。京都府に住むパート主婦の角谷綾子さん(45歳、仮名)は、09年に新居に引っ越し、
近隣の騒音問題に悩まされ続けていた。

角谷さんの家は、袋小路のコの字を取り囲むように12世帯が建てられた新興住宅街にある。隣の家との距離は70cmほど。
その密集地に、各世帯がほぼ一斉に入居し、ほとんどの家には未就学児がいた。

数年のうちは、遠慮しながら暮らしていたが、子どもは成長するにつれ、不動産会社が所有する幅6mほどの私道で遊ぶようになった。

「節度を持って遊んでいるときは良かったのですが、そのうちに短くて昼2時間、夕方2時間の、1日4時間と長時間になり、
友達を連れてきて遊んでいることもあり、自宅前の道路を占拠するようになりました。我が家の長男は、少し年上のこともあって、
公園で遊んでいたので、道路遊びには加わらないでいました」

そう角谷さんは述懐する。