https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1360957753
Q:
時計じかけのオレンジについて質問です
映画の最後に、政治家の方と握手してましたが、あれはどういう意味なんでしょうか?
これから広告塔として協力します、って事ですか?
それとも、ルドヴィコ療法の効果は消えましたアピールですか?

A:
ルドヴィコ療法は薬剤を用いて、暴力行為や性行為、ベートーベンの楽曲など
任意の刺激に対して起こる情動に対して
嫌悪感や拒否反応を引き起こすようにする一種の条件づけですね。

とにかく積極的に行動することが出来ない受身だけの人間になってしまうんです。(草食系男子みたいなもの、かも?)
で、出所後、かつての仲間に半殺しにされて、
偶然助けを求めて訪ねた反政府活動家である作家に監禁されたあげく、
「第九」を大音量で聞かされるというイヤガラセを受けて、たまらず窓から飛び出し、自殺を図ります。
ひょっとしたら、その自殺が「積極的行為のめざめ」のキッカケになったのかも知れません。

アレックスは映画のラストで「完璧に治った」(I was cured alright.)といいますが
それはドヴィコ療法に対する治療(条件付けを外して元に戻す)の事を言っている言葉です

>最後に、政治家の方と握手
>これから広告塔として協力します、って事ですか?

そういう事だと思います。
握手をしていた政治家は内務大臣で、「ルドヴィコ療法による矯正を受けたアレックスが
自殺願望を植えつけられた」と政敵に攻撃され窮地に陥っていたので
本人のアレックスに、「その政敵の陰謀で自殺するよう仕向けられた」とマスコミなどに証言させることによって
その窮地から脱出したかったのだと思います。

一命を取り留めた病院で、アレックス君は、またかつてのようにギラギラと目を輝かせて、
政府の人間たちをあざ笑うように扱って「もとどおり」になった自分を確信するというエンディングでした