子供の時にアメリカに住んでて、とあるスポーツの試合を見に行ったら、ハーフタイムにチアガールが出てきて踊ってたんだけど、突然1人の男の人が会場に飛び込んで行って、チアガールと一緒に踊り始めた。

1人のチアガールだけが「え?え?」みたいな顔して、他のチアガールはその男とニコニコで踊って、最後に片膝からの指輪パカして大型スクリーンに「Jessica!! Will you marry me?」(ジェシカ、結婚してください)って文字が出た。

会場のお客さんはスタンディングオベーションで一斉に祝福して司会みたいな人がマイクを持って近づいて「ジェシカ!返事は?」って聞いたら
「え…困る…どうしよう…」「恋人じゃないよね?私たち?」「何でこんな事するの?」みたいな事をボソボソとその男に言ってるのをマイクが所々拾っていた。
司会の人もなんかおかしいと思ったみたいで「返事は2人きりの時にちゃんと聞かせてあげてね!」みたいな事を言ってチアガールと男を無理やり会場からはけさせた。
男の人はトボトボと肩を落として歩き、女の人はちょっと怒ってるみたいにスタスタと他のチアガールよりも早歩きで先に会場を出ていった。

プロポーズ成功からの選手からの花束贈呈みたいな流れてになっていたのか、花束を持った選手が途中まで出て来てたけど引き返し、会場のお客さんもかなり変な空気になってたけど、まるで何もなかったように試合の後半戦が始まった。

父親から「アメリカには日本みたいに、付き合って下さい。みたいな告白がないまま恋人になる場合が多いから、たまに付き合ってないのに、片方だけが付き合ってると思い込んでる場合があるんだよ」と教えて貰った。

それを聞いて子供の頃から共感性差恥の症状がある私は次の日に高熱が出た。そしてその光景を思い出すと頭を抱え込んでベッドから出たくなくなるという症状に悩まされて
大人になった今でもドラマとかでプロポーズのシーンを見たり、野球中継とかでチアガールが踊ってたり、大型スクリーンに人が写ってるのを見ると、思い出して顔を掻きむしりたくなる衝動に駆られる。