五年くらい前に某コンビニグループの地方本部で事務パートをしていた時のこと。

一月のある日に出社するとホワイトボードの営業部の人の予定表のTさんの欄に「病欠(インフルエンザ)」と書かれていて、朝礼でもTさんはインフルエンザのためしばらく休みと言われていた。

流行っている時期なので、あららTさんお大事にーと思っていたのだけど、昼過ぎにTさん担当のある店舗から「Tさん戻ってる?」と電話があった。 なので「申し訳ありません、Tは本日休みとなっております」と返したところ、「え?Tさんさっき来てたよ」と。

私「はいっ!?」

店「一時間くらい前にTさん巡回に来てたよ。で、忘れ物してったから伝えようと思って」

普段であればこちらからTさんの携帯電話に連絡して対応してもらうところだけど、Tさんはインフルエンザのはず。どうしようどうしようとオロオロしていると、ふと視界にTさんの直属の上司であるI部長の姿が見え、電話を一旦保留にしてダッシュでI部長の元へ。

私「I部長!今日Tさんインフルエンザで休みですよね!?」

I部長「そうだよ〜」

私「なんか、○○店から一時間くらい前にTさんが来て忘れ物してったって電話が来て」

I部長「はぁっ!?」

私「どう対応するべきでしょうか?」

I部長「まだ電話繋がってる?俺が代わるわ」

電話ごとI部長に丸投げし対応をお願いすることに。

その後一時間近く色々電話していたI部長は真っ青な顔で本部長(職場の一番偉い人)に報告しに行き、広ーいワンフロアを仕切りを置かず全部署見通しのいい職場の入り口すぐそばの席の本部長のおそらくTさんに電話したのだろう「今すぐ帰れー!!!!!」と怒鳴る声が職場一番奥の壁際の私の席にまで響いてきた。

後でまたI部長に会った時に聞いた話では、Tさんは「高熱出てるのに仕事しちゃう俺カッコイイ!」みたいな感じでI部長が帰れと電話しても聞く耳を持たなかったために更に上の権力(本部長)に説得をお願いしたとのこと…。

一週間後、何故かヘラヘラと出社してきたTさんは、朝礼直後から本部長に会議室に呼び出され、お昼休みに食い込むまでみっっっちりと締められてたらしい。