夫や友人が諫めてもやはり災害時はケダモノに!と声を荒らげるので私はそう思わない、例えそうでも必要な人が欲しがるならいいじゃない、と言うと、偽善者!と突き飛ばされ、申し訳ないけど出て行ってもらった。
10日ほどで店用にあった250kgの米がなくなったので散会して行ったけれど、皆良い人だったし、何も強奪されなかった。我が家用と25kgの一袋が皆の寄書きいっぱいでちゃんと残った。
震災でぐちゃぐちゃになった厨房は震災前よりピカピカになっていた。
今は店も再開してあの時縁のできた人たちに助けられてボチボチやってる。米袋は開きにして家に飾ってある。
あの時吐き出した食材は元は30万円分くらいだったと思うけど、あの時30万円持ってても食材なんか手に入らなかったし、30万円分の食材だって我が家だけでは腐らせるだけ。
人が集まって、この子災害備蓄マニアで〜と笑いながらご飯を食べてたから、あんな災害の中で私の心は壊れずに済んだ。だからみんなに感謝してる。
店のLINEを始めたら、例の彼女から元気?と近況確認の言葉とともにあの時の私の行動についてのお説教が送られてきた。
私のような安易な行動は人の心に悪心を生むから社会のためにもこれからはやめた方が良い!とコロナ休校のせいで昼食に困った家庭用にキッズ食堂を始めたことについてまた責めていた。
先の見えない震災直後、般若のような顔で私の食材を守ろうとしていた彼女も間違ってはいないのかも知れないけど、もう友達には戻れないなと思うので返事は返していない。