小3のとき、この時期だったから忘れない
放課後何かで悪さをして親に怒られたんだけど、「生まなきゃよかった!」みたいなことを言われて傷ついたので、近所の廃墟に家出をした
暗くなって誰かの足音と話し声がして起きたけど、足音は1人なのにボソボソ話す声が聞こえたのでもう今日はマックス。くるまってた新聞紙が音を立て、その侵入者はこっちのほうに足を向けたようだった
「誰かいる?」
って侵入者が声を出したので、自分の中では返事して経緯を正直に打ち明けるか、声出して見つかって殺されるかの2択が浮かんだ。もちろん脳内判定は後者が優勢
なのでどうしよう隠れなきゃとあせる
あせって新聞紙がガサガサガサガサ!って音を立てて、パニクって「あっあっあっあああああ」みたいなへんな声をあげてしまった
それで相手がこの部屋のドア(扉はもうなかったんだけど)から入ってくる前に飛び出して脇を擦り抜けて逃げよう!って考えた
パニクってもつれる足をなんとか動かしても新聞紙は片足に絡まってガサガサガサガサ音を立ててるし泣きそうだしで、グリコみたいなポーズで
「ヘアアアアア!」
って叫んでドアに突進したら、相手は驚いたみたいで大絶叫して逃げた
でも相手の絶叫にさらにこっちはびっくりして漏らしながら絶叫して外に出ようと必然的に逃げ出した相手と同じ方向にそれぞれが絶叫しながら向かう
相手はさらにパニックになり、外に出た瞬間、玄関が二階部分になってるつくりだったんで、玄関の外のとこにある手すりからころげ落ちた
自分はただ危機から脱出した気持ちでいっぱいで、家に帰って親に謝った。親はすぐ近所の祖父母宅へ行ってると思ってたらしく何も追及されなかった
落ちた人のその後を何も聞かない。亡くなってはないと思うけど