>>91のつづき)

さとる:「そんなのいいから公文の英語ドリル。偏差値高いこうじなら解けると思って
 頼んでるんだ。一生のお願い。」
こうじ:「俺はな、高校入学後に備えた高度な勉強を、
 今のうちにしておかないといけないんだ。」
さとる:「だからさー、それはやらなくていいから、この公文の宿題、やって。一生のお願い。」
こうじ:「俺が必要があってしている勉強を、やらなくていいってお前が言うのは、
 相当な侮辱だぞ。」
さとる:「ねぇ、一生のお願い。」
こうじ:「中3になって小学校の算数とか中1の英語って、学力面で心配してないのか?」
さとる:「公文なんてやりたくないけど、サボってるのが親にばれたくないんだ。
 だから一生のお願い。」
こうじ:「俺は、やりたくないどころか、やるべきでない立場だぞ。これ以上、俺を巻き込むな。
 一生のお願いなんていうワンパターンな口癖を言われるのはもう飽きた。」
さとる:「ねぇ、一生のお願い。俺の宿題やって。」
こうじ:「一応、受け取っておくけどさー、どうなっても知らんぞ。」
さとる:「いつものように、筆跡は俺のをちゃんと真似しといてね。
 できた宿題、あさってもらうから。」

(つづく)