25年程前、念願の大型2種を取り、バス運転士になってほぼ時刻通りの運行が出来る様になった頃、時刻通りに終点のバスターミナルに着くと
「まったく、あんただけ遅いなぁ。」
と言う背広姿の爺さんが。前職がスーパーの店員だったので反射的に
「申し訳ありませんでした。」と謝ってしまったが、手持ちの運行表を見たら定刻通りなのでモヤモヤ気分に。
それから2回程その爺とは同様のやり取りの末の3回目、何を言うかと思いきやその爺は(因みにその日も定刻到着)
「バカ!なにやってんだ」って吐いて360円を料金箱へ叩き付けながら降りたもんだからこちらもいよいよプッチ〜ン!
マイクロバスなので運転席のドアを開けて飛び降り、
「ワレの為だけに走ってるワケじゃねぇんだよ!そんなに速く着きたきゃ1本前のバスに乗れや!」
と制帽をぶん投げついでに料金も要らぬとばかりに100円4枚ぶち撒いて運転席に。
料金箱で待っていたオバチャン曰く「あの人、速く着くのが当たり前になってたみたいよ。運転士さんの着く時間に駅を出る電車に間に合うワケ無いわよねぇ」との事。胃がキリキリしながらも納得。一概に謝れば良いものでも無いことを実感した出来事でした。