数年前の年末年始に大雪が降った年。
会社の同僚一家が、〇体の第一発見者となったそうだ。

彼は家族揃って北陸の郷里に帰省していた。
折からのどか雪で、夜を跨いでの初詣は中止。日が出てから行くことにした。
それで行く年来る年。をみて初詣気分だけ味わった。
朝になり初詣に行こうと外に出ると、予想以上の雪に子供達は大はしゃぎ。門を出たところに不自然な雪の塊がありそれに躓いて泣き出した。
不審な物体に女子供を家に入れて確認したら・・・・だったらしい。
とりあえず警察に電話。警察が来る前に、子供は奥さん連れで、近所にも声かけて揃って初詣に行かせた。

男は無精ヒゲを生やしたスーツにコート姿で、何故か赤い薔薇の花束を持ってた。
で、こりゃあ、Aさんの娘の元夫だ。って言い出す人がいた。
A嬢は都会に出て結婚。その後夫の郷里に戻ったが、数年前に離婚で戻ってた。
夫は世間体は良かったらしいが、内状は担ぎ込まれた病院から警察に通報が行くほどのDVや嫁いびりを受けてたらしい。
で、この頃元夫が接触しようとしてる。怖いので家族揃って年末年始は旅行に行くと言ってた。
と言う証言が出た。で、そう言えば夜になってから何度か、家の扉を叩くような音がしてたような気がする。という証言も出た。
近所中揃って、風の音か聞き間違いだと思ってた。どか雪の夜に出歩く人間なんているはず無いから。
聴取が終わり警察が引き上げた後、皆で手分けして塩撒いて雪かきして、事件の痕跡を消した上で、雪だるまを幾つも作った。
夕方にはそれぞれの家族が帰ってきて、子供達は雪だるまに大はしゃぎ。
奥さん連中も心得て、子供達を喜ばすために夫達が作った。初詣に一緒に行かなかったのはその為だと口裏を合わせたそうだ。

新婚の後輩がイキッてたので、〆る為に、DV男の末路。という事で披露された話しだ。