小学生の頃、通っていたそろばん塾は家からさほど遠くないものの、暗い道だったので、親からは誰かと必ず一緒に行き来することと言われていた。
家の方向が同じAちゃんと一緒に週3回、計6年通っていた。親には帰ってからAちゃんとその日話して盛り上がった話題の報告なんかもしてた。中学入ってそろばん塾もやめてそのままAちゃんとはそれっきり。
そう思っていたのに、ゆうべ兄弟とのふとした会話からそれが全部私の捏造の記憶だと気付いてから1秒足らずでブ頭の中でワーッとペイントみたいに正しい記憶に塗り替えられた。
当時、そろばん塾に通っていた女の子達はタイプが全然合わなくて、一緒に帰ろうとか声をかける仲ではなかった。
でも親に怒られるのはいやだから、Aちゃんと一緒に行き来してると辻褄合わせの嘘をついて、それが継続的になり、そのうち真実として記憶に残っていたらしい。
でも同じそろばん塾に通ってた兄弟(違う時間帯に通ってた)が言うには
「Aちゃんという子自体、俺らは見たこともないし、それ架空の子なんじゃない?」
とのこと。でもAちゃんの記憶、普通にあるんだけど…同級生の○君や△ちゃん達と同じようにあるんだけど。
着てた服、髪飾り、レッスンバッグのキルティング、バッグの内ポケにリールで繋がってたaちゃんの家の鍵とサンリオのリボンのキーホルダー。
どこまでが事実だったのかわからない。Aちゃんが嘘なら1人で帰ってたという事になるわけだけど、1人であの道を通った記憶がない。
記憶を嘘で塗り替えるのは女性によくあることだと聞いたことはあるけど、こんなに?って自分の脳みそがすごい怖い今。