長文注意。

自分の中に、人として当然の感情が無いことに気づいたときが衝撃だった。

私が小学校に上がった時期に両親が離婚し、中一で再婚するまで母、私、妹の母子家庭だった。
のちに母が語っていたが、「片親だからって後ろ指さされないように、よそよりも厳しく躾けた」らしい。
と言っても行き過ぎた毒親とかでは全然なくて、愛情を注いでくれたし、継父と一緒に働いて、私と妹を大学と専門学校に行かせてくれた(私は今大学生)。
母は小さい頃から、私たちを叱るときに「やってもらって当たり前だと思ってる?」と言っていた。ご飯を作ってもらえることとか、身の回りのことは全部当たり前じゃなくて、「自分はやってもらってる」と認識するように言われてきた。
だから反抗期とかも、もやもやする時期はあったけど「養ってもらってる身分、悪いのは自分」と思って表に出さないようにした。
友達とその子の親のやり取りとかを見るとびっくりした。「こんなあけすけに親に不満な態度出してるの? ヤバくね?」と思った。

昔から、理性的に自分を客観視する習慣づけに恵まれてきたと思う。
でも、この前「当たり前だと思ってる?」と言われたときに、ふと「ひょっとして思ってるんじゃないか」と思った。
「当たり前だと思ってはいけない」ことは分かるし、強くそう思うんだけど、自分の中に「当たり前ではなくて有難いことだ」という実感が無い。
人に何かしてもらったり、与えてもらったときに、「感謝しなきゃ、態度で表さなきゃ、恩を返さなきゃ」という義務感が前面に出てきて、自分自身の感謝とか、尊敬とかいう実感としての気持ちが本当に理解できない。
自分は人間としておかしいと思う。でもどうすれば良かったのかが分からない。
悪いのは自分なんだけど、心のどこかで母を逆恨みしてる自分がいる。