ある日、彼が牡蠣の食べ放題に行きたいと言い出した
残念ながら私は牡蠣の味が苦手で、食べ放題に行くほど好きではなかったので正直にそう伝えた
すると彼「えっ、牡蠣嫌いなの?それって人生の七割は損してるよ!」

普通ならそこで「七割は言い過ぎでしょw」とか「好き嫌いなんて人それぞれじゃんw」とか言い返すところなんだろうけど
彼があまりにも曇りのない真っ直ぐな瞳でそう言うので
「ああ、この人は本当に牡蠣が好きなんだ、この人の人生の七割は牡蠣でできているんだ…」
と思ったら自分でもびっくりするほどスッと冷めた
理不尽なのはわかってるけどもう私の中で「人生の七割が牡蠣の人」になってしまって無理だった
それからなんとなくギクシャクするようになってお別れした
牡蠣は悪くない