中学受験で付属校を目指すべきなのは、大学だけが目的ではなく、中高大10年一貫で考えた時に一貫教育に魅力を感じるとき。
首都圏であれば慶應義塾に行くのであれば、大学から入るのでは意味はない。
付属から入らないと慶應義塾の良さを充分に享受できないと考える層は一定数いる。
(早稲田や立教、青山学院、学習院、成城学園、成蹊、日本女子、聖心女子などにも同様のことを考える層は一定数いる。)

付属校は進学校と比較すると、レポート、研究発表、論文作成、実験、プレゼン、デスカッション、ディベートなどに多くの時間を割く。
これらの能力が高めておくと大学に進学した際に大いに役立つため。
受験勉強に力を注がなくて済む分、上記の授業が多くなってきている。

一つ、関東の大学を例にとって説明すると、早稲田大学基幹理工学部の学生は、おおまかに二割が早大学院などの内部生。三割が推薦入学の学生。四割が一般受験入学の学生。といわれている。
一般受験入学の学生は学力は非常に高い。
しかし、早大学院等からの内部生は中学・高校時代から豊富な実験の授業をこなし、大量のレポートを書いてきているので実験の授業では他の学生を引っ張っていることが多いとか。

また通常の学校ではできないことが目的(中学からラグビーをしたいときなど)で、慶應義塾普通部、慶應義塾中等部、早稲田実業中等部、明大中野中学、立教新座中、法政二中、青山学院中等部、学習院中等科、成蹊中、成城学園中など付属中学から受験する層もいる。

付属学校出身の学生は一貫教育、早期教育を目的に校風を早い段階で身につけ、大学において、授業だけでなく課外活動やイベント等においてその中核になることを期待されている。
そんな学生になってほしいと付属校に入学させる方も多くいる。

また、首都圏の慶應義塾高校や早稲田大学高等学院、立教新座、立教池袋、学習院高等科のような伝統的男子校ならではの雰囲気が残っている。

大学入試で考えると早慶については首都圏の中においては入学者に地域差はあまりない。
慶應の学生の出身校について神奈川県が若干、多いかなという程度。

しかしGMARCHになると、立教、学習院は埼玉県、中央大は神奈川県と東京西部、明治大は神奈川県、青山学院は神奈川県の高校出身者がそれぞれ多いというように出身校の地域差が出てくる。