日本福祉大付が8強、甲子園初出場へ「何かでかいことを」監督/愛知
7/25(日) 12:51配信  日刊スポーツ


<高校野球愛知大会:日本福祉大付7−4愛知>◇25日◇5回戦◇豊橋市民球場

 甲子園初出場を目指す日本福祉大付が持ち前の強打を見せつけ、準々決勝進出を決めた。

5回に2番中村隆太外野手(3年)の勝ち越し2点本塁打などで一挙4点。今夏3試合で41得点を挙げた強力打線が火を噴いた。本塁打の中村は「変化球を狙い打ちで鋭く振り抜いた」。7回にも追加点を挙げ、粘る愛知を振り切った。投げては先発の松山海大(みひろ)投手(3年)が9回10安打4失点と力投。「点は取られたが負ける気がしなかった」と満足げに語った。

「やりきりました」。試合後、指揮官の目は涙でぬれていた。同校を指揮して3年目の山本常夫監督(61)は熱血指導でチームを鍛え上げてきた。同氏は07年から神村学園(鹿児島)の監督として春夏5度甲子園に導いた。また、監督就任前は24年間の審判経験を持ち、06年には甲子園で6試合ジャッジするなど異色の経歴を持つ。

「あんなチームになりたいと言ってもらえるように」。技術よりも礼儀やマナーを徹底させてきた。そこには審判時代に試合を客観視してきた経験が生きる。「礼儀がなってないチームは終盤崩れる」。マナーの大切さを身近で感じてきたからこそ、選手に対する注文も多い。「あいさつはもちろん。相手捕手のマスクは必ず拾う。拾わないやつにはサインを出さない」という徹底ぶりだ。


 厳しい指導にも裏の顔がある。この日完投したエースの松山は「グランド外では父親のような存在」と話し、選手とも信頼関係で結ばれている。

指揮官は「3年生には2年半の集大成を見せてほしい。この先は全く別の戦いになる。何かでかいことをやらかしてほしい」と笑う。熱血監督の下で鍛え上げられた人間力を武器に、目指すは「大物食い」だ。

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