大阪桐蔭のますます度を越す選手集めにモノ申す!(小倉清一郎)

優勝候補筆頭の大阪桐蔭は、最速150キロ左腕の松浦、同154キロ右腕の関戸、強打の主将・池田らを擁し、3度目の春夏連覇を狙える戦力が整っている。
 最近気になっているのは、大阪桐蔭の有望中学生の勧誘が、急速に全国各地に広がっていることだ。今回のベンチ入りメンバー18人中、大阪府外の出身は13人。松浦は北海道・旭川市、関戸は長崎県・佐世保市出身で明徳義塾中(高知)から大阪桐蔭の門を叩いている。他にも関東出身の選手が何人か入っており、まるで全国選抜といえる構成だ。

 昨年のドラフトで西武に指名された仲三河は栃木市出身で、強豪・小山ボーイズから大阪桐蔭に引っ張られ、「ついにここまで手が伸びてきたか」と関東の強豪校は震えあがった。地元の常連校に内定した中学3年生が、後になって大阪桐蔭に進路を変更するケースも頻出しているそうだ。たとえ「後出し」でも「全国制覇」をしたい有望中学生の憧れになっているため、こういうことが起こるのだ。