2018/08/23(木) 11:26:03.42ID:jCZzkICK0

■あの人はいま 元金足農業高校 吉田輝星さん(31歳)

2031年、夏の甲子園決勝。 それを、TVで見つめる男がいた。
18歳で将来を嘱望されプロ野球選手になった、吉田さんは今……

「あの頃は若かったですね(笑)」
若き日を回想する吉田は、どこか寂しげだ。
「未だに昔の夢を見ることがあるんですよ。甲子園で大阪桐蔭に勝って優勝する夢を」

金足農を卒業後、ドラフトで念願の巨人に一位指名され入団。しかし、高校時代の登板過多の影響でリハビリの日々が続き、結局一軍のマウンドに一度も上がることのないまま戦力外になった。
その後、トライアウトを受けるも、どの球団からも声がかかることなく現役続行を断念した。
今はきりたんぽ店を営む傍ら、地元の少年野球団のコーチを勤めている。

●暖簾の屋号の文字は元巨人監督の高橋由伸氏の手によるものだ
「いらっしゃい」。東急東横線祐天寺駅東口から歩いて50分。「きりたんぽ 吉田」のえび茶色の暖簾をくぐって店内に入ると、白いタオルを頭に巻いた吉田さんの元気な声に迎えられた。

「去年の4月にオープンしました。暖簾の『吉田』という文字は高橋監督に左手で
書いていただいたものだし、開店に合わせてスポーツ紙やテレビでも取り上げてもらった
おかげで、県外から足を運んでくださるお客さんが多かったのはうれしかったですね」

●とはいえ、その分、プレッシャーも大きかったという。
「最近のきりたんぽ好きは飛行機に乗って本場・秋田まで食べ歩きに出かける時代でしょ。
ボクが修業した秋田の老舗『きりたんぽの斉藤』はハンカチできりたんぽを包んで煮込むのが特徴だから、
TVで見たきりたんぽが本場のきりたんぽだと信じ込んでる関東人にはモノ足りないようなんです。
それで怒られちゃったこともあるけど、それも修業のうち。我慢、我慢です」

●かつてのライバルで現ドジャースの根尾昴や、アストロズ所属渡邉勇太朗のついて尋ねると……
「あいつら俺より下手だったんですけどね(笑) 」と、おどけ
「調子に乗ったらダメだと学びました」
「怪我さえ無ければって…歯がゆいですけど。」
「今はもう現役に未練はありません。今度は、教え子で甲子園優勝を狙いますよ(笑)」

(写真)きりたんぽを手に持つ吉田さん。