未完の大器=万波は覚醒するのか?

●スイングスピードは驚異の157キロ
万波君の身体能力の高さは誰もが認めるところである。
投げては146キロ、遠投110m、50m6秒1。 スイングスピードは驚異の157キロ。
あの中田翔ですら150キロ。プロの平均でも140キロ前後からして、プロの中に入っても
トップレベルのスイングスピードなのだ。
しかし、いくら身体能力が高くでもバットに当たらなければ意味がない。
本人も自虐的に「三振の万波」と言っているように、空振りが多く、
なかなかバットの芯で捕らえられない。

●課題はトップの形成の遅れ
万波君の打撃の課題は多い。様々な打撃の欠点の中で一番に指摘されているのが始動の遅さ。
トップの形成 が遅れ、若干外回りになるスイングをしているので速い球に振り遅れてしまう。
夏の大会前に、始動を早めるためにトップの形成などの打撃フォームの改善に取り組んだが
必ずしもうまくいってない。ストレートに遅れないように始動を早くしたが、
逆にそのことで打撃フォームがバラバラになり、三振の山を築いてしまった。
焦るあまり悪球にも手を出し、以前に増して夏の大会は三振や空振りが目立つようになった。
課題ははっきりしている。
万波も危機感をもって本気モードで取り組んでいる。

●1年で10キロアップ
1年の冬までは野手としての練習だけで、投手の練習をほとんどしなかった。
だが今年の春以降投手としても力をいれるようになり、一挙に球速も伸びてきた。
昨秋の県大会での最速は137キロだったが、春季県大会では142キロ。
春季関東大会で145キロ。そして夏の県大会は146キロと大会ごとに球速は増していった。
実にこの1年で10キロ近く球速がアップしている。

●課題は下半身の使い方
テイクバックを小さくし、投げ込むことによって球の切れと勢いが出てきたようだ。
さらに、フォームを安定させ、もっと下半身を使えるようになれば夢の150キロ超えも可能だ。、
打撃が低迷し迷走している中、投手としては順調に伸びているように見える。
投手万波の期待感は高まったといえる。さらなる伸びシロも感じる。

万波が覚醒するか?否か?は、この冬の取り組みにかかっている。