中国の消費者インフレ、5月も加速−食品値上がり響く - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-12/PSYQLM6K50XS01

  国家統計局が12日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇、同月の生産者物価指数(PPI)は0.6%上昇となった。
いずれもブルームバーグがまとめたエコノミスト予想と一致した。 

  豚肉価格が前年同月比18.2%上昇したほか、野菜は13.3%値上がり。果物価格も26.7%上げた。
一方で、5月の消費者物価は前月比で変わらなかったことも国家統計局のデータは示した。
同局の発表資料によれば、5月の食品価格は前年同月比7.7%上昇し、CPI上昇率に1.48ポイント寄与した。

野村ホールディングスの中国担当チーフエコノミスト、陸挺氏(香港在勤)はアフリカ豚コレラの影響で豚肉はさらに値上がりする可能性があるものの、
「果物と卵の価格高騰は短期的で、供給が増える夏には安定するだろう」との見通しを示した。

  「年内に前年同月比での全体的なCPI上昇率が3%を上回る時期も数カ月あると見込んでいる」が、中国人民銀行(中央銀行)の緩和バイアスにはほとんど影響なさそうだとコメントした。

  PPIは前月比では0.2%上昇。工業セクターの40項目のうち11項目で価格が下落、21項目で上昇した。

  ING銀行のエコノミスト、アイリス・パン氏(香港在勤)は、低めのPPI上昇率は製造業の活動が引き続き非常に鈍い伸びにとどまっており、
貿易を巡る緊張がエスカレートすれば、経済が成長軌道から外れる可能性があると指摘。
「インフラという形で追加の財政刺激策があると見込んでいる」と述べた。