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ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.9 [無断転載禁止]©2ch.net
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0001ほんわか名無しさん垢版2016/12/04(日) 12:19:10.280
◆このスレは何?
ツンデレの妄想でひたすら萌え続ける場です。どんな形でもいいのでアナタのツンデレ妄想を垂れ流してください。
◆前スレ
ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.8
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01101/6垢版2017/02/19(日) 21:11:36.390
・ツンデレの勘違い〜その3〜

『あれ? かなみんってタカシのこと好きなんでしょ? だから、あたしとの仲を勘違い
したままで誰にも聞けなかったんじゃないの?』
 鋭いところを突かれるが、かといってこんなところで認められるわけがない。何といっ
ても目の前には、当の別府がいるのに。私自身もまだ感情の整理が出来てないのに。
『違うっ!! なんかそういうの聞くのって、その、ゴシップ的な感じでさ。そういう話
題に興味を持ってるみたいに周りに思われるのイヤかなって……』
『普通に聞けばいいだけじゃない? 昇降口で別府と仲良さそうにしてる女の子いたけど、
あれって別府の彼女?って。友香ちゃんならすぐ教えてくれたと思うのに』
 さっきまで赤の他人だった人から、友達の名前がポンと出てきて私は驚いた。
『えっ!? 友香ちゃんが……って、なんで? 知ってるの?』
『うん。同じ中学でクラスも二年間一緒だったし。タカシも同じクラスだったんだけど、
それも聞いてない?』
 そう言われれば、友香ちゃんに仲良くなったばかりの頃に聞いたことがあった。どうし
て男子とそんなに気さくに話せるのかって。そうしたら、別府とは中学も同じクラスだっ
たから話はしやすいんだよねーとか言ってたっけ。
『……聞いてた。けど、私ってやっぱり、その……性格的にそういうの聞くのが苦手だか
らって、それだけで……』
『じゃあ、タカシ本人には? なんとも思ってないんなら聞けると思うけどな。それなら
ゴシップ的な噂振りまいてるわけでもないし。』
 徐々に私は、会話の袋小路に押し込められているような気がしてならなかった。このま
まだと答えを見失ったまま、別府のことが好きだと認めざるを得なくなってしまう。
『だ、だってほら。本人だってそっとしておいて欲しいのかなって…… なんか学校でい
ちゃつくの嫌がってるそぶりだったし、友香ちゃんたちも別府に彼女がいるなんて一言も
言ってなかったから、みんな知らないみたいだし、秘密なのかなって……』
『まあ、実際タカシに彼女いないからねぇ……。だから今のところ、かなみんが第一有力
候補だよ』
 第一有力候補とか言われて、私は思わず動揺してしまう。心臓がドクッとなって、体の
奥が熱くなるのを感じた。
01112/6垢版2017/02/19(日) 21:12:14.820
『だっ……第一有力候補だなんて、そんなことないし……私より仲良くしゃべる女子なん
て他にいっぱいいるし、みんな可愛いし……』
 あたふたしながら、思いつく限り否定の言葉を並べると、透子はクッと小さく笑って別
府に振り向いた。
『だってさー。確かにあたしの周り、可愛い友達多いのに、何でだろうかねぇ? この甲
斐性無しさん』
「うるせえよ。群れてわいわいやられても、そんな関係になれないっての。大体お前だっ
て彼氏出来たことないじゃんか。スペック無駄にしてる残念キャラのクセに」
 さっきからそばにいるだけで会話に加わることを放棄してた別府が、話を振られてめん
どくさそうに文句を言い返す。その返事に透子はちょっとだけムッとした顔をする。
『うるさいわね。誰が残念美少女よ。まあいっか。顔かたちは褒めてくれてるわけだし』
 自分で美少女とか言っちゃったり、スペック無駄にしてるってのを前向きにとらえるあ
たりも、彼女はかなりポジティブ思考な性格らしい。私とは正反対だ。
『それに、今はあたしじゃなくて、かなみんだってば。で、どうなの? 実際のところは』
『は? ど……どうって……何がどうなの? 実際のところはって言われても……』
 唐突に振られた質問に、私は戸惑った。どうと聞かれてもなにを答えればいいのか分か
らないし。すると透子はうーん、と小難しい顔で私を覗き込むように見た。
『なるほどねぇ。まあ、かなみんみたいな性格だと、そっか。自分で自分の気持ちを理解
したくないってのもあるのかなぁ?』
『は?』
 彼女の言葉が理解せずに首をひねると、透子は急にニコッと笑った。
『つまりね。かなみんは、別府に彼女がいるっていう疑いを誰かに確かめるのか怖くて、
聞けないでいたんじゃないのかなっていう』
『え……ええっ!?』
 驚きを、私は思わず声に出してしまった。心臓がまたも跳ね上がるような鼓動をする。
『だって、誰かに聞いて、そうだよって言われたら、それでタカシに彼女がいることが本
当になっちゃうじゃん。それがイヤだからさ。本当のことを知る前に、フタをして、自分
の傷が浅いうちに縁を断とうとしたんじゃないの?』
01123/6垢版2017/02/19(日) 21:12:46.070
 彼女の言葉は、まさしく私が見たくない自分の心そのものだった。一つだけ違うのは、
ちゃんと私はそれを理解していたということだ。ただ、だからといって、それを認めるわ
けにいかず、私は動揺を隠し切れないまま慌てて否定に走る。
『ちっ……ちちちちち……ちがっ……違うってば!! なんでそんな……勝手にわかった
ようなこと言って…… 私は別に、別府に彼女がいたって傷ついたりなんて……』
『かなみん、顔真っ赤』
 透子の冷静な指摘に、私の言葉が封じられる。確かに顔は熱いし、胸の動悸も激しい。
これじゃごまかしてるって言ってるようなもので、恥ずかしくて私はより顔に熱を帯びた。
『かなみんって可愛いよね。さっき言い訳してるときは目線があちこち泳いでたにの、今
はまっすぐこっち見てるし。素直じゃないかもしれないけど、正直なんだね』
 透子は笑顔で、ポンと私の頭に手を置いて軽くなでる。私はそれに抵抗が出来なかった。
『あう……』
 なんかもう、恥ずかしくってなにをどうすればいいのか分からない。これを認めちゃえ
ば、私が別府を男子として意識してたって別府本人にもバレちゃうのに、透子の前じゃも
うなにを言ってもごまかしきれない。
『でも、安心して。タカシは彼女いない歴15年8ヶ月の喪男だから。いや。あたしから見
てカッコ良くないわけじゃないし、ここは草食男子って言ってあげるべきか』
「別にどーでもいい。てか、一番の原因はお前だろ。中学の時とかみんな勘違いしてたじゃ
ねーか。中居と付き合ってんじゃないの、とかそれこそ数え切れないくらい言われたぞ。
お前だってそうだろが」
『まあ、確かにあたしがタカシと仲が良すぎるというのが一番の原因というのは否めなく
もないかも』
 うんうんと納得するようにうなずく透子を尻目に、別府が私の方に向き直った。
「だから椎水さ。別にそういう勘違いとか、して当たり前だから恥ずかしがることないっ
て。つか、最初に俺に確認してくれれば、こんな奴に混ぜっ返されたりせずにちゃんと答
えられたのに」
『あーっ!! ヒドい。タカシってば。こんな年下の美少女従兄妹をつかまえてこんな奴
呼ばわりとか』
 横で透子が文句を言うが、別府が全く無視しているので、私としても答えを返さないわ
けには行かなかった。
01134/6垢版2017/02/19(日) 21:13:37.890
『だっ……だから言ったでしょ。別府からすれば、そういうこと聞かれるのは迷惑かなっ
て思ってたから…… 実際私、全然別府のこと分かってないわけだし……』
『いや。だからその言い訳はさっきもう聞いたし』
 横から透子が、もう飽きたみたいな感じで口を挟む。
『い、言い訳って何よ!! だって本当にそう思ってたし、さっきから勝手なことばかり
言ってるけど――』
 ごまかしきれないって理屈では分かっていても、心は、感情はまだ否定に走ってしまう。
透子もそれがわかっているのか、余裕の笑みだ。
『だってそれなら、あんな風に興奮して問い詰める必要とかなかったと思うけどなー。タ
カシの無神経をとがめるにしてもさ。大丈夫? こんなところで女子と二人で話してたら
彼女に誤解されちゃうよ?って冷静に流せると思うんだけど。普通の友達なら』
 その言葉は的を得ていたし、何よりもさっき別府に対して浴びせた言葉の一つ一つが、
思い返すととってもイタくてたまらない。恥ずかしくて今すぐにでも消え去りたい。
「さすがに、そろそろ勘弁してやれよ。俺と透子が付き合ってるっていうのが椎水の勘違
いだったって理解してもらえればそれでいいだろ。あんまりイジるなっての」
 散々にやり込められる私を見かねたのか、別府が間に入ってくれる。しかしそれは、ター
ゲットが別府に変わるだけのことだった。
『お? やっぱりタカシも男の子だねぇ。気になる女子にはやさしーんだ。あたしにはそ
んなふうにかばってくれたことなんてないのにねー』
「お前は普段イジる側だろが。イジられても自分からネタにするし。椎水とは打たれ耐性
が違いすぎる」
 からかわれてもあくまで冷静に対処する別府は、ちょっとさすがだなと感心してしまう。
気になる女子とか言われても全くムキにならないし。そもそも気にしてもいないんだろうけど。
『で、タカシ的にはどうなのよ? かなみんのこと、好きだったりとかするの?』
 透子的にもムキになるのを期待していたのか、完全スルーに対して今度は直接ブッ込ん
できた。しかしそれに反応したのはむしろ私だった。
『なっ……!? そっ、そんなわけないし!! あるわけないし!! ねねね、ねえ? 別府!?』
01145/6垢版2017/02/19(日) 21:14:25.410
『……あたしはタカシに聞いたのに。なんでそこでかなみんが割り込んでくるかなぁ……
って、まあわかるけど……』
 透子の半ば呆れた呟きも私には聞こえなかった。それだけ私は動揺し、あせっていたのだ。
「いや。何で椎水がそこで全力で否定すんだよ。俺がどう思ってるかって話なのに」
 むしろ、聞かれた別府の方が冷静にツッコんで来る。しかし、今の私にそんなことおか
しいなんて思う余裕はなかった。
『だっ……だってあれだよ? 美人だし細身なのに胸も腰もほどよく肉付きよくて……
つ、付き合ってなくたって、付き合いたいとか思うでしょ? 男子なら普通!! そんな
女の子と毎日一緒にいれるのに、私なんて好きになるとか、ありえないでしょ!!』
『かなみんも十分可愛いと思うけどなぁ。仕草なんて特に。自分ディスる必要なんてない
と思うけど』
『それは持ってる人だからそういうこと言えるの!! 持たざる人間にはそんな余裕ない
んだから!!』
 透子が自分の意見を誰ともなしに言ったのは、そういって噛み付かれた経験が何度かあ
るからなのだろうか。私が文句を言っても、ただ軽く肩をすくめただけだった。
「っと。あったあった。これだ」
 別府のひとり言に反応して向き直ると、こんな時だというのに別府はスマホをいじっていた。
『何やってんの? アンタ』
 その余裕ぶった態度がムカついて、私は別府を睨みつける。しかし別府は構わずに、ス
マホの画面を私に向ける。
「いや。これ見てみ?」
 差し出されたスマホを受け取り、画面に表示された写真を勧められるがままに確認する。
そこに写っていた制服姿の男子の写真を見て、私は即座に反応を返す。
『なによこれ? 別府の写真? カッコつけてポーズとか決めちゃってるけど、何で今、
こんなものを見せるのよ。意味わかんない』
 返そうとすると、別府が手で押し止めた。
「いやいやいや。パッと見で判断しないで、ちゃんと見てみろって」
 その要求に抗うのもめんどくさくて、私は仕方なく言われたとおりにもう一度写真を見
直す。制服といっても今の高校のではないから、恐らく中学のだろう。よく見れば顔も童
顔で可愛らしく見える。
01156/6垢版2017/02/19(日) 21:15:16.530
『……これ、いつ撮ったの?』
「中2ん時。文化祭だな」
 ということは約1年半前ということか。私は目線だけ動かして今の別府と比較をする。
なんか写真の別府の方がイケメンに育つ感じがする。
『……よく見ると、ちょっと……違う、かな? もしかして弟さん……?』
 私は首をひねった。兄弟の写真かもしれないが、それを今見せる理由がどこにあるのだ
ろう。ふと、なんかくぐもった笑い声のような音がして顔を上げる。すると透子がなんか
笑いをこらえるように口元を押さえていて、別府もなんだか不自然に私を見ないようにしている。
『ちょっと。二人ともなんで笑って……』
 その時、私の脳に、パッと電流のようにひらめきが走った。
『って、まさか……これって、透子!?』


続きはまた来週で
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