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ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.8 [転載禁止]©2ch.net
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0001ほんわか名無しさん垢版2014/12/31(水) 17:37:27.350
◆このスレは何?
ツンデレの妄想でひたすら萌え続ける場です。どんな形でもいいのでアナタのツンデレ妄想を垂れ流してください。
◆前スレ
ツンデレにこれって間接キスだよなっていったら0.6
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02561/5垢版2015/07/16(木) 00:31:09.240
・ツンデレのことを雨女だってからかったら〜その4〜

「うわっ!? ととと……おわあっ!!」
 バシャアン!!
『あーっははははは!! ヤダ。超おもしろい。写真撮れたらよかったのに』
「くっそー…… お前が横で変な掛け声掛けるから踏み切りのタイミングずれたんだろうが」
『人のせいにしないでよね。ヘタクソ』
 あたしたちがまず最初に選んだコースは、池の上にいろんなアスレチックの器具が設置
されていて、別府は最初の難関とも言えるロープで反対側のネットに掴まるところでもの
の見事に失敗したのだった。
「くっそー。もう一回やらせろよ。ホントならこんなの楽勝だし」
 腰の辺りまでずぶぬれになった別府が悔しそうにリベンジを要求する。
『そうよねー。このまま負け犬君じゃ帰れないもんね。どうぞどうぞ。出来るまで何回で
もやっていいわよ。ま、次も失敗したらあたしは先行くけど』
 嫌味たっぷりのあたしの挑発に、別府も挑戦的ににらみ返す。
「ぜってー成功してやる。で、今度椎水が失敗した時は思いっきりバカにしてやっからな」
『やれるもんならやってみなさいよ。ま、あたしは落ちないけどね』
 ちなみに、このターザンは余裕でクリアしている。
「よし。じゃ、行くぞ。俺の華麗な飛びっぷりをしっかりと見てろよ」
『あー。はいはい』
 やたらと気合の入る別府を、あたしは軽く受け流した。
「よしっ!! おおおおおおお!!」
『あっ!! 別府あぶなーーーーい!!』
 踏み切りの直前にあたしは大声を上げた。それに動揺して別府の足がたたらを踏む。
「なにっ!? って、おわっ!!」
 勢いをつけていたため、ジャンプ出来ずに前のめりになり、別府はそのまま池に落ちそ
うになる。必死でロープにしがみつくも、体がグリンと反転し、足が木の台から離れ、別
府はそのまま垂直に水に落下した。
02572/5垢版2015/07/16(木) 00:31:36.580
『きゃははははは!! ヤダもう。カッコいい。あーははは!! てかおなかいた……』
 あまりの面白さに腹筋を痙攣させながら笑っていると、髪まで水に濡らした別府が恨み
がましい顔であたしを睨んだ。
「今の、なしな。飛んでねーし。てか、変な声出すなって言わなかったか? 何があぶなー
い、だよ。何もねーだろが」
『そんなの聞いてないし。自分のメンタルが弱いのよ。そんな程度、妨害のうちに入んないって』
 さらっと受け流しつつ、あたしは別府を置いてさっさと先に進む。すると慌てた別府が
後ろから大声を出した。
「おい!! 何、先に行こうとしてんだよ。あと一回は見るって話だったろ?」
『次失敗したら置いてくって言ったじゃん。悔しかったらさっさと成功して後追っかけて
来なさいよね』
 ひらひらと手を振るあたしの背後から、別府が負け犬の遠吠えみたいなことを叫んだ。
「待ってろよクソ。この先全部速攻でクリアして追いついてやるからな!!」

 正直、男女二人でアスレチックを楽しむなら、あたしは二つの選択しかないと思ってい
た。一つは、苦労している女子を男子がカッコ良くフォローしてあげるパターン。もう一
つは、男子のちょっと情けないところを笑って楽しむパターンだ。とはいえあたしはアス
レチックは得意だし、ここも小さい時から何度も遊びに来ているので、今更演技までして
別府を立てたくもない。ならば、可哀想だけど別府には犠牲になって貰うしかないのだ。

「追いついたぞ。クソー」
 肩の高さで平行に渡された丸太を手すりにした丸太の一本橋を渡り切ったところで、別
府が追いついて来た。
『あれ? 意外と早かったじゃん。もっと苦戦するかと思ってたのに』
 つまらなさそうな態度を見せるあたしを、別府は苦々しげに睨み付ける。
「椎水の邪魔さえ入んなきゃ、楽勝で行けるんだよ。つか、先に行かせろよな。お前が先
にクリアすると、また変なことしようとするだろうし」
『どうそどうそ。そんなに自信あるなら、先にやってみるといいわ』
「よっしゃ。見てろよ。つか、今度変なことしやがったら、そん時はキッチリ仕返しすっ
からな。覚悟しろよ」
02583/5垢版2015/07/16(木) 00:32:07.610
 口で言うだけのことはあって、別府は次に続く器具を軽々とクリアしていく。サッカー
やってるせいで体幹も鍛えられているのだろう。後ろから見てるとバランスも良い。
『まあ……カッコ良い、かな?』
 小さく思いを口に出してみて、自分の言葉にちょっとだけ胸が高鳴ってしまう。
「椎水も早く来いよ。でないと、今度は俺が置いてくぞ」
 振り返り、ちょっと得意げな態度を取る別府に、あたしはちょっとガッカリした気分になる。
『ああやって調子に乗らなきゃ、もっといいんだろうけど』
 しかしまあ、ああいう三枚目なところがあるから、面白いのかも知れない。ここで変に
気遣われて、手を引いてあげようかなどと言われたら、逆にこっちの気持ちが引きそうだし。
「さて。この丸太渡りが終わればほぼゴールだよな。サクッとクリアして飯にすっか。腹
も減ったし」
 ロープに釣られた太い木の幹を途中何本かのロープにつかまりながら渡り切るコースを
前に、別府が気合を入れる。ここを超えると確かにあとは水に落ちそうな箇所は無かった。
『何、調子乗ってんだか。ちょっとこれまで上手くクリア出来てたからって油断してると
また水に落ちるわよ』
 あたしは別府の後ろからそっと近寄ると、ワザとらしく釘を刺した。別府は肩越しにチ
ラリとあたしをウザそうに振り返る。
「何だよ、お前。また変なことするんじゃねーだろうな?」
『またって何よ。さっきのこと言ってるなら、ちょっと大声で声掛けただけでしょ? そ
の程度でバランス崩すのはアンタの実力ってことじゃないの?』
 警戒する別府にちょっと距離を置きつつ、あたしはシレッとした態度でごまかす。どう
もここでまたあたしが何か企んでいるとでも思っているようだ。全く、こういう時にだけ
勘の良さを働かせないで欲しい。
「チェッ。自分の行動棚に上げてよく言うよ」
 悪態をつきつつ、別府は丸太に片足を掛け、ロープを掴む。その後ろからちょっと距離
を離してあたしも続いた。少し足を速めて別府に追いつこうとする。
『きゃっ!? やばっ!! ちょっ……ミスッた……』
02594/5垢版2015/07/16(木) 00:32:33.520
 バランスを崩してロープにぶら下がりつつ、かろうじて足を残してる姿勢であたしは叫
んだ。しかし、別府は無視して前に進んで行こうとする。
『ちょっと。女の子のピンチなのにスルーする気? 少しは男気見せなさいよ!!』
「はぁ? 何だよ? 助けて欲しいのか?」
 呆れ顔の別府に、あたしはプイ、とそっぽを向く。それを悔しさのあまりの態度だと受
け止めたのだろう。別府は渋々といった体で丸太の上を戻ってくる。
「しょうがねーな。偉そうなことばかり言って、自分が落ちそうになったら助けるのが当
然、みたいな態度取ってさ。助けて欲しけりゃ、素直にお願いしろよ」
『な、なに言ってんのよ…… こっちはそんなこと言ってる場合じゃ……キャッ!!』
 あたしは小さく悲鳴を上げてロープにしがみつく。それを見て別府がため息をつく。
「どうなんだよ? 助けて欲しいのか? 欲しけりゃ素直にそう言えって」
 あたしは憮然とした顔で視線を逸らしていたが、少し時間を置いてから、小さく頷く。
『……た……助けて……』
「やれやれ。ホント、こういう時椎水ってめんどくさいよな」
『うるさいな。もう……』
 別府が手を伸ばすが、あたしはロープから手を離そうとはしなかった。
『遠い。もうちょっと伸ばしてよ』
「そっちも手を伸ばせば届くだろうが。ほら」
 しかしあたしは首を振った。
『もうちょっとだけ。手、離すの怖いから』
「ほら。こんなもんか」
 別府の差し出した手の方に、あたしは片手をロープから離して別府の方に手を伸ばすが、
ほんの僅かだけ届かない。
「もうちょっとだな。ほら、よっと」
 別府があたしの手を掴もうと、こっちにより前のめりになった途端、あたしはさっと手
を引っ込めた。
「えっ!? とっ……どわっ!! し、椎水?」
 別府がバランスを崩したのを確かめて、あたしは姿勢を戻すためのもう一本のロープを
しっかり掴んで丸太橋の上に立つ。
『フフフ。かかったわね。別府』
02605/5垢版2015/07/16(木) 00:33:19.390
 さっきのあたしよりもより危険な姿勢で、辛うじてロープにぶら下がり、足を伸ばして
丸太に掛けているものの、落下は時間の問題になった別府を見てあたしは不敵な笑いを浮かべた。
「ちょっと待て。椎水。あれってもしかして全部演技……」
『あたしがこんなところで落ちるわけ無いじゃん。無駄にカッコ良いとこみせようと頑張
るからよ。ご愁傷様』
 そしてあたしは、別府の最後の抵抗を排除すべく、無防備のわき腹をつついてくすぐった。
「うわっ!? てめ、椎水……やめろって――うわっ!!」
 手から力が抜け、ずるりとロープから滑り落ちると、別府はもはや堪えることは出来ず
に前から池に転落した。
『あはっ!! あはははは!! あーっはははは!! ヤダもう。今の落ち方、超面白い。
あーっはっはははは!!』
「ふっざけんなよ、椎水!!」
 立ち上がった別府が、両手を跳ね上げて、あたしの方に水を掛けようとしてくる。あた
しは慌てて少し先に進むと、挑発するように舌を出してみせる。
『罠に掛かったのは自分でしょ? バーカバーカ。逆ギレみっともなーい』
「ふぐぐぐぐ……」
 悔しさに憤りを隠せない別府に、あたしはまたひとしきり笑い声を上げるのだった。


続く
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