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【とうとう】奈良音ゲー事情part.10【二桁】
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0004名無しさん@お腹いっぱい。垢版2011/11/26(土) 05:18:22.78ID:y4kEyD460
FABI
0006名無しさん@お腹いっぱい。垢版2011/12/04(日) 21:38:39.90ID:tID8jjI70
夏のうたげに 夢を見て。
灯る明かりに 酔いしれて。

照らされた影は、まだ待ちわびて・・・

そっと浴衣を引き出して。扇子もひとつ添えまして。
赤く塗られたかんざしに、そろいの帯も締めまして。

…貴方好みに、染めました。

きゅっと。握り締めた右手が、待ちぼうけ。
ただ、この手、引いて、歩いて欲しかった。

ただ君を想って・・・ただ君を想って・・・

飾り付けた 女、一人。
喧騒の中、ふらふらり。

ほんの少し、ほんの少し、
耳を塞いで、泣き笑い。

ひとり、見上げた、夏の空
きらり、きらりと、灯る花

照らされた影は、まだ待ちわびて・・・うごけない
0007名無しさん@お腹いっぱい。垢版2011/12/07(水) 16:40:14.05ID:xsX4fQqRO
ラウンドワンの音ゲーにいる黒服うぜーな。
選曲の時に台から離れて毎回連れの所までしゃべりに行くなよ。
0008名無しさん@お腹いっぱい。垢版2011/12/07(水) 18:14:31.86ID:bXNhYoMw0
青い青い空の下 熱い太陽と風のダンス
焼けた素肌に とびきりの笑顔 I'm feelin' so good
もっと熱くなって

( I wanna dance together & forever コノママ何処ニダッテ )
行けるはず because you're here with me
( with the sun we're gonna make it better イツデモ笑イアッテ)
確かめる so happy happy days

( I wanna dance together & forever コノママイツマデデモ )
色あせないさ my special memory
( with the sun we're gonna make it better イツデモ何処ニイテモ)
la la la la la so happy happy days
0009名無しさん@お腹いっぱい。垢版2011/12/07(水) 22:21:53.34ID:uwj422HA0
らうんこの高校生がウザいのは同意

しかも万年九段のあいつ以外にもカップルでちゅっちゅする奴出て来たしマジうっとおしいんだけど・・・
0015名無しさん@お腹いっぱい。垢版2011/12/12(月) 22:03:00.57ID:cmADglhgO
ほんまにElishaだけやろな?
0027名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/01/04(水) 01:25:44.14ID:5izQpf1wO
発狂十段様ですか
0028名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/01/05(木) 20:50:51.65ID:R8s6GUx2O
最近の猫は盛り上がってるか?
0036名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/01/11(水) 00:04:16.11ID:7QI92cAxO
↑おまえ
0038名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/01/12(木) 11:30:32.93ID:U5JLK3YA0
猫の元常連で音ゲー離れした奴多いよー
北京でやってるのたまに見るけど
0041名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/01/22(日) 18:06:37.73ID:VYBglmBmO
暴力団が経営するゲーセン
0051名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/02/22(水) 20:10:46.40ID:XRrLuQ+K0
ポップン専門の人、奈良登美ヶ丘イオンのボタン柔らかいよ
音ゲーはポップンと太鼓しか無いけどね
0055名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/02/26(日) 22:27:06.27ID:hkj1rSAU0
他県からロケの質問です。
BOOK245(245北京 ゲームアトム)にDDR5thMIXが稼働してるみたいですがDDR-Naviでの情報が11年10月で止まっていて
現在も稼働しているのか気になっています、近くで稼働してた5thが撤去され少し恋しくなり
少し遠出して遊びたいと思いましたので現状を存じている方がいましたら教えてください
0067名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/03/25(日) 23:49:48.67ID:n0FQcSfg0
ラウワンの音ゲーコーナーって朝までやってるの?
公式見ると24時でアミューズメント〆るっぽいんだけど
0068名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/03/31(土) 01:57:17.01ID:+5uRrjs40
新年度宮城から奈良にくるんだがかなりの過疎っぷりだね
大丈夫かい環境?

あとオススメのゲーセンありますか?
0070名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/03/31(土) 03:09:17.77ID:+5uRrjs40
>>69
・・・
できれば稼働してる筐体の種類数聞きたいがまあいいや

ファンタジーアイランド天理店が一番近いんだがここは音ゲー稼働してるかな
0074名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/03/31(土) 15:24:34.21ID:E3i0NJejO
皆伝前提でSPA冥ハードは5人か
案外居ないもんだな
0087名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/04/04(水) 20:06:07.48ID:PlkvU5O4O
パセリはPF用に、とか!
0088名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/04/04(水) 20:53:50.91ID:MPZlaVLg0
俺GATE会員じゃないから詳しくは知らないけど
たぶんその人はAMUパスを使っているGATE会員だと思う
(中略)
で、もう色々と面倒だしお金と手間隙かかるから
bitcashチャージでGATE機能を堪能しつつ現金プレーてことじゃね ↓中略の中身

・知ってる人。間違ってたら訂正お願いね
GATE有料会員の月額費はPASELI残高からの引き落としだから、
通常プレーでPASELI使ってると、bitcashでチャージするのが面倒くさい
で、AMUパスからICOCAに引継ぎすればチャージ問題は解決するはず
ICOCAをゲーム機にかざしてIDをメモして、そのIDに引き継ぐ
普通にJRで現金入れればすぐチャージできるから便利だよね
カード変更するにはプレーデータの引継ぎをさせる必要があるのだけど、
その為にはドコモ、SB、auどれかの携帯で
コナミDXという携帯サイトの会員(有料)に入会する必要があり・・・
これパソコンとか、ウィルコム携帯、アイホンじゃ無理なんだよね確か。
だから人によってデータ引継ぎのためだけに
携帯の新規契約もしくは機種変更が必要になる
008976垢版2012/04/08(日) 20:49:08.94ID:sZaZ6whD0
土日にCUE奈良店にお邪魔させて頂きましたー
弐寺の待ちが凄く長いところでしたね。ポプに避難しました。皆伝もいるしオッスマンもいるし
見ていて楽しかったです。lincleの大罪まとめてあるのは良かったw
ただ指2台でリフレクとボルテなしは残念・・・
めっちゃカシャカシャする筐体だったなあ
0101名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/04/26(木) 11:03:42.04ID:WpmD/pvmO
>>99
どのへんからがうまいの基準なのかわからんけどそんなにいるか?
0102 ◆ljX8TNghE2 垢版2012/04/27(金) 22:59:56.09ID:Yro2psP50
赤段位は上手い金色はやばい
0112名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/05/04(金) 20:36:48.82ID:TK6677Rdi
ありがとう
明日時間あったら行きたいなあ
あと、高田CUEのプレミアムフリーが400パセリなのはびびったwww
高すぎやろwwww
奈良の相場はこんなもんなんかな?
0113名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/05/04(金) 21:58:39.56ID:6zD3CoRlO
高田は高い もっと安いとこあるよ
0114名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/05/05(土) 00:11:47.05ID:lf+H+ulki
北京が15分200P? K猫が10分183P、ラウワンが10分203Pだったはず
それ以外のゲーセンはデフォ設定じゃないかなー
0121名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/05/23(水) 13:47:52.24ID:MBOAcrwU0
最近寺始めたんだけどラウンドワンの片方の筐体明らかに音小さくね?
土日とかの周りに人が多い日に至っては曲がほとんど聞き取れないレベルなんだけど
0127名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/05/25(金) 18:18:43.64ID:Y5CHi0oOO
見に行こ
0131名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/06/01(金) 18:55:19.04ID:is8RQ1S5O
奈良の皆伝は1pサイドばっかだな
0133名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/06/03(日) 16:53:45.77ID:Aerwwm67O
奈良って、マジでレベル低いのな

パンジャ(奈良)

テメーだよ!!
0135名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/06/10(日) 01:45:37.31ID:S6unnzIH0
>>134
五月頃に行ったけど二台だった
0139名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/06/22(金) 22:07:43.53ID:n0MltMWxO
ラウンドワンのいいところは、簡単な曲をやっていても、
他の客に「すごーい!」と言われるところです
0148名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/13(金) 22:14:44.32ID:ZYgFNzHE0
北京の弐寺が一番しっくりくるんだが
あれに近い感覚の店ってどっかないかな?

北京はなかなか独占出来なくてしんどい・・・台数増やしてくれ
0150名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/13(金) 23:43:37.08ID:6IAOCaGa0
>>147
店員からリゾアン筐体の方のバネが太いとは聞いた

あそこじゃやる気起きない

0151名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/14(土) 13:58:58.41ID:xZGM2hye0
猫の右の筐体のボタンがいい感じやん?
0152名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/17(火) 09:14:52.48ID:KAQj372B0
7月も半分きったのに…
書き込み10て…
0153名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/17(火) 22:41:43.23ID:+3CXZZHZ0
北京にあるタッチするタイプのあの音ゲーっているか?
あれならリフレクの方がよかったと思うんだけど

別に邪魔じゃないからいいんだけど
0156名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/22(日) 06:19:30.98ID:Kshuyr84O
北京ってどこの店の事ですか?猫はやっとわかりました!最近はゲームも涼しくていい感じ。今日はどこのゲーセンに遊びに行こうかな(笑)
0158名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/22(日) 14:09:16.03ID:VBq3XJWx0
隣のマクドナルドが目印だよ


DJMAXやりにいこかな
0163名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/24(火) 00:32:21.65ID:+S09ecFa0
ラウワン流石に金持ってるなー。
よくあんな色物・・・もとい真新しい音ゲー一気に4台も入れれるね
0164名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/07/24(火) 20:35:58.21ID:jqmrnWpzO
北京行って来ました。ゲームありました!でもメダルゲームは無いんです。でもまた行きます。
0170名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/02(木) 20:34:47.85ID:FBkHIJmI0
北京の音げーで台パンしてる人見たことある人いる?
奇声?あげてる人は見たことあるけど笑いながらだったし・・・

ほかのスレで見るようなマナー悪い人見たことないから情報欲しい
0171名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/02(木) 20:43:09.80ID:FN3dYI3TO
そんな情報得てどうするんwww
0173名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/12(日) 03:49:19.24ID:1ROxk9bCO
ラウンコにダンエボ入らんかな。猫は常連の視線がなー。
0174名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/12(日) 17:35:33.68ID:fZh4vcvi0
>>173
ラウンコなんて更に視線集めそうだがwwwww
0179名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/19(日) 18:49:41.81ID:PHdbXdKb0
郡山のイオンの弐寺のメンテってどうなん?
0180名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/20(月) 17:28:22.92ID:WSBALyMb0
過去スレに名前があったかどうかは知らんが奈良といえばみそちーとかいう40歳子持ちのオッサンがやばいw
腕前もずっと変わらない上にあの年でさなえちゃんのパパとか言ってるとか他のさなえちゃん使いに偉い失礼すぎるw
0182名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/21(火) 00:42:57.59ID:u4mBexw2O
Do Back Burn
0187名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/27(月) 02:55:25.60ID:XuXkT7+u0
今度奈良の大宮?ってとこに引越して音ゲのホームがラウンドワンになりそうなんで
知り合いに聞いたら音ゲにはクソが何人か湧くからキューが良いって言われたんだけど・・・
そんなに酷いの?
0188名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/27(月) 04:12:11.19ID:YfggEZkt0
そんなクソな奴いるか?
よく行くけど見たことないぞ
飲み物置きっぱなしにしていくオバカならいるけど
0190名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/27(月) 20:37:36.23ID:WwhLcnox0
まあ飽くまでラウンドワンだなーって感じだよ。特別酷いって事もない。
いける距離ならCUE行ったほうがいいかもしれない。
0191名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/28(火) 00:09:58.12ID:dK6cTnC30
ちょっと話すの渋られたけど聞いてきた
弐寺に曲かぶせするなら一言言うのがマナー知らないの?って言ってくるおっさんと
音ゲ全般腕がそこそこしかないのにやたらと自分より下の人を見下す良く喋るガキが居るって
後ディーバ?に凄いクラッシャーが居るから指やる時ちょっと辛いって
こんなの居るの?
0192名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/28(火) 00:59:44.04ID:4zU2hstD0
俺の行ってるラウンコと違うな・・・。
少なくとも俺がいる時間は至って平和に見える。
DIVAはなんかすごい音立ててる人がいた気がするが、やってないから知らない。

そんなキチガイみたいなおっさんとか、音ゲ全般やってるような奴っているの?
2つ3つぐらいならやってる奴いるけど・・・。
0195名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/08/31(金) 18:21:15.17ID:Z4IBVKji0
>>192
うーんそんな頻繁に居る訳じゃないのかなぁ・・・
音ゲ腕そこそこの人は指とか弐寺やってるの見たってさ、久しぶりに行ったらDDRやってるの見たって
目視してからプレイ中のcr消費して即効帰ったって言ってたから相当嫌いらしい。

>>194
主は弐寺で、しかも液晶じゃないと全く出来ないほやほや六段
リフレクとサンボルもちょっとやってる。
0197名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/01(土) 11:43:44.36ID:kq90UB3W0
んごは消えろ。ドカ踏みバーガンうざい
0198名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/03(月) 00:55:54.84ID:5HXlDqUXO
>>195
液晶筐体、リフレク、サンボルならラウワン一択だわ
ここで言われてる連中も多少鬱陶しいだけで実害は無いから気にしなくていいんじゃないかな
0202んごちゃん垢版2012/09/05(水) 04:57:06.65ID:YY+dE1Y1O
>>197
やだ(^o^)
0204名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/09(日) 18:50:18.58ID:Eva36PcM0
亀レス申し訳
10月の初旬には奈良に行くことになりそうだわ
ゲーセンはとりあえずラウンドワンに行く事にするよ、嫌になったらキューに行く
下手糞な六段が居たら温かい目で見てやってくれw
0205名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/09(日) 19:27:43.56ID:RetTVaoIO
猫は客おるか?今の店長はいい店長か?
0207名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/10(月) 01:54:14.04ID:bRAiJKwv0
猫って車移動だと何気に立地が悪いんだよなぁ。
市内からだといっそのことバイパス抜けていける高田方向のほうが楽に感じる
0208名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/10(月) 12:47:42.07ID:2qhJHj110
寺のブラウン管のほうすごい色になってないか?w
寿命なのか、それとも消磁とかしたら直るのかね、アレ。
0210名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/15(土) 04:14:37.99ID:/VT0IrpgO
大和郡山市に住んでます(JR郡山まで5分、近鉄郡山まで15分)

ここから近いと思われる、

@リフレクとサンボルが設置されてる店(できれば両方同じ店舗が良いが、なければ別々でも可)
Amaymayが100円3プレイ以上できる店

以上を教えて下さい

@かAだけでもお願いします
0211名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/15(土) 04:31:42.01ID:25A9o8CL0
さっき北京の店員さんに聞いたところ、
弐寺は19日に新筐体が入って25日に古い方もバージョンアップ、指も一台増。
11月頃?にポップン2台ともアップデート、リフレクが2台入る予定もあるようです。
0218名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/17(月) 11:29:48.46ID:Ui4SFOPDO
>>216
ありがとうございます

橿原アイビスで木曜日は2クレジットできるとか聞いたのですが、リフレクとサンボルがあるか、洗濯機は何円何プレイかどなたか知ってますか?
0222名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/09/18(火) 00:31:13.79ID:iO4f7j/o0
残念だけどしょうがない。DDRはいつ頃まで稼動予定ですか?
今あるのはEXTREMEとSuperNOVA2ですよね。
これ目的で遠征に行く人もいるので教えていただけると嬉しいっす
0233名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/10/13(土) 06:34:26.99ID:kq7mQIIW0
奈良ラウワンでe-passとaimeカード盗られたわw
その窃盗犯最近よくラウワン来てるから気をつけてね
0240名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/11/18(日) 14:44:13.47ID:9lsyhax40
DDRプレイヤースレに居座ってるんごってなんなの?最近めざわりなんだけどリアルでもあんなんなの?
0249名無しさん@お腹いっぱい。垢版2012/11/30(金) 21:41:20.45ID:NW/7VizhO
NHA全譜面埋めなきゃいけないけど、集計対象のSP10人DP3人上位が全難易度プレイしてるの北京ぐらいじゃないかな。
0255sage垢版2012/12/17(月) 16:41:17.99ID:wSnoDKIm0
昨日CUEでDPうまい人と和尚のやつが同じタイミングでいたの見てなんか笑っちゃった
0259名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/01/01(火) 21:35:21.25ID:gyKFCdCb0
>>258
奈良北部は全滅じゃないかな、南部は遠いからわからん
CUE3曲
奈良ラウワン3曲
登美ヶ丘イオン3曲
ASPAワールド3曲

大阪なら梅田のタイトーとアム茶は4曲だったけど
0262名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/01/02(水) 20:23:52.41ID:BuVO3qf80
フェスタ行ってきた
ポップンのスコアがえげつない人がいてまだまだ奈良も行けるんだなと思った(小並感)
0268名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/01/29(火) 20:51:43.44ID:S9dA9rXn0
たまにKCAT行くんだが、ガン見してくるガキどもがウザい。
土日に行くし立地的にもお察しなのは承知なんだが、ホントウザい。
0271名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/02/08(金) 15:06:19.33ID:zvgh8OKr0
kcatの指やってるやつきもい
0272名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/02/16(土) 00:59:49.30ID:rAYZF3fGO
北京の指やってるやつもキモい
0280名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/05/13(月) 20:32:22.47ID:wcwRPVP50
重い、新筐体の方より少し重いかな程度にして欲しい。
0281名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/05/16(木) 22:26:42.49ID:WAq/gtCm0
イオンモール
0283名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/05/19(日) 22:18:27.42ID:4yFEZCcF0
SDVXの設置店を調べてるんですが、以下の3店舗以外にどっかありますか?
・ラウンドワン奈良店
・KCATツインゲート店
・ゲームアイビスかしはら店
0286名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/05/24(金) 21:37:57.85ID:vGo6btDM0
高田CUEは指リフも遅かったし新機種入れるの消極的なイメージ
おかげで指入れてすぐ過疎ったから大損してんじゃないかねぇ
0287名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/05/27(月) 22:44:42.19ID:tfVnTzGC0
ところで奈良からすぐ行ける範囲の京都とかにゲーセンってないのかな?

阪奈走って大阪kcatぐらいの距離感で京都方面
0288名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/06/01(土) 03:42:34.85ID:onjpPt1O0
CUE高田にDDRがある!
って思って行ったらまさかの旧筐体とかもう本当にビックリした!
もう何がなんだかわからなくなって、エレクリ×1.5でやって、
頭がパーン!って
0293名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/06/02(日) 12:09:53.19ID:a5kaVwmMI
CUE高田って9のつく日音ゲー2クレ?HP見ても載ってなかったから教えてください。
0294名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/06/03(月) 21:15:14.60ID:sCQuiB9X0
月曜・木曜・9の付く日が音ゲー100円2クレらしい
なぜか先週ポップンだけ他の日も100円2クレだった気がするが
0296名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/06/30(日) 16:09:58.55ID:m5hXOfsqO
あるよー
0298名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/07/14(日) NY:AN:NY.ANID:fGOe28Iw0
三条CUEのDDR反応悪すぎる気がするんだけど
白筐体はここでしかやったこと無いからこういうもんなのかなー。

あ、せめて音量あげてください
0300名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/07/26(金) NY:AN:NY.ANID:UGqhqr5O0
そういえば誰も高田CUEのDDRに触れないなw
あれ旧筐体だったけど、どっかからの譲りものかな
だとしたら何処のだろう、あれ
0306名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/09/24(火) 19:42:38.95ID:sTbf5wk90
三条CUEのDDRは環境酷いなぁ。
すぐ裏のmaimai側には扇風機+待ち椅子があって
DDRにはどっちもないというのが酷い。音量負けも酷い…
あんなにやる気ないのになんで筐体買ったんだろう
0307名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/10/19(土) 00:37:42.46ID:Yu30lXbc0
CUEにデラ新筺体はいらねぇかな〜
0309名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/10/19(土) 15:35:41.35ID:adcJ9Zib0
わかるー
現状橿原や高田あたりに集中してるよね、ボルテ
なんか奈良ですごい上手いひといるんだっけ。

まぁわたしとしてはもっとDDRが増えてほしいんだけどね…
あと北京はオンラインが繋がりにくい気がするから、そこもなんとかしてほしいね。
0310名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/10/19(土) 15:40:41.60ID:v8CP5aJAP
そういや北京でDDRしてる人って
おしぼりで靴とかパネル拭いてる事多いけどあれはマナー的に有りなの?
正直あんまり見てて気持ちいいものじゃないんだけど…
0311名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/10/19(土) 18:02:29.07ID:GT/QlKSD0
おしぼりはたしか使い捨てですからねー。
上手いひとともなるとセオリーみたいなものがあって、それがおしぼり云々なんだろう、って思います。
わたしはたまに貰える、キンキンに冷やされたおしぼりで体を拭くくらいですかね、とか
自分語り。
0314名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/10/24(木) 22:34:56.52ID:CWcqCxMw0
>>309
北京は確かにオンライン全然繋がらない
ポップンは絶対に弾かれるしリフレクも対戦相手来ない
指だけはなぜかマッチングするがだいぶ待たされるわ
0315名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/11/24(日) 23:14:34.45ID:Ar2QUWIN0
質問なので申し訳ないですがageさせてもらいます

数年ぶりに出張ついでに北京にDDRをしに行きたいのですが
金曜日の夜や土日の状況はどんな感じか分かりますでしょうか
昔行った時はお昼だったので常連さんもそんなに居なかったのを覚えています
0321名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/12/03(火) 19:48:51.42ID:QPQJyJdW0
イオンのメンテは良くないと思うけどなぁ・・・
寺とポプしか触ってないけどどっちもいまいちだったよ
0323名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/12/13(金) 18:47:27.24ID:R+sAKKT50
えーーーイオンの寺は良メンテだと思うんだけどなぁ
3年前のオープン直後と比べるからそう感じるだけなんすかね

ってかいつの間にか寺の設置店舗増えてますね
0326名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/12/18(水) 17:22:47.15ID:cFNzXPVs0
北京の寺はこれからも片方は旧筐体のままなんですかね?
やはり「旧筐体しか嫌!」って人は結構いるのかね?
0328名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/12/19(木) 15:01:01.10ID:5b4p756h0
ずっと気になってたけどゲーセンの筐体って購入?レンタル?
あと、PASERIで支払ったらゲーセン側は収益無しなん?
0329名無しさん@お腹いっぱい。垢版2013/12/22(日) 15:49:15.13ID:6Klvlc4QP
収益無しなら何のために筐体置くんだよwwwwwwwwww

太鼓移動でラウワンの音ゲーコーナーが更に狭くなってたな
0338名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/01/01(水) 18:22:56.17ID:IXvwqRFJ0
あけおめです。
とりあえず誰も気にしていないでしょうが、
去年の年の瀬に北京でぶちまけて運ばれていったのはわたしです
すいませんでした…

食中り中と思しき時にDDRやるもんじゃないですね
Stella DSPの県一はとりあえず戴けたのでよしとしますが…
0341名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/01/21(火) 18:25:10.99ID:/DYpJhgh0
今更だけど北京でDDRやってるちっさいこがKAC行ってたと知ってびっくり
更に14歳と聞いてびっくり

割と時間選ばずに見る気がするんだけど学校とか条例とか大丈夫なのかな…
0347名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/03/09(日) 18:58:20.30ID:rbS83/QO0
奈良の音ゲーマーだけど こんなスレがあったとは ちょっと感動
0349名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/03/15(土) 17:45:29.63ID:lBU0tLyW0
ラウワンのDDR落ちすぎだけど新筐体には変わって欲しくない
0355名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/03/20(木) 13:26:05.79ID:WaeZ5Gjg0
ダボダボのチノパン履いてる人か
CUEフリプで見たけどマジで臭い
最近ラウワンにも来るから勘弁して欲しい
0356名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/03/20(木) 22:26:55.12ID:7l7d6XMj0
自分が行った時はビーマニやってたよ。
頼むから風呂もしくは着替えてくるなりしてきてほしい。
密閉空間でありゃきつい
0358名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/03/22(土) 15:59:57.14ID:GUWuKmm80
数年振りに音ゲー再開(・∀・)
そして音ゲーと奈良で検索したらここ見つけて感動...!
でも直近の話題が臭い人w
0367名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/05/19(月) 10:07:54.42ID:3SvWZGvp0
北京にSDVX入る報告来ないかなーと思いながらたまに見てる
そもそもスレ見る頻度より北京にいく回数の方が多いけれども
0370名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/06/02(月) 03:24:14.49ID:n0HOVxsE0
アイビス橿原ってどうなの?ニコ動に動画上がってたけど、maimai人口は凄そうな
0372名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/06/22(日) 21:44:53.50ID:zVFgkX6o0
中学生の甥っ子からゲーセンに行ってみたいって言われてるんだけど
比較的綺麗というか威圧感の無いゲーセンってどこだろ?
北京がダメなのは判る
0374名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/08/19(火) 04:24:12.96ID:EWMA5aMf0
過疎りすぎ〜
0375名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/08/19(火) 11:13:40.06ID:0I3qqRGM0
ビートストリームどっか入れないの?
0379名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/09/26(金) 12:01:32.62ID:kYqOoQN/0
イオンはいまいち方向性が判らんなw
寺とかギタドラとかコア向けなのを置く割にはパセリ対応しないというのが
0382名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/10/19(日) 03:26:48.94ID:eUBYSry20
露出狂をJKが撮影しうp→出会い厨「学校に通報されたくなければ俺に連絡しろ」→出会い厨情報割れ★7 [375826727]
http://fox.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1413415756/
犯人は橿原市付近のゲーセン常連(渡辺翔太ことヒナ、特徴は顎)らしい
協力求む
0390名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/11/11(火) 09:26:14.03ID:O7k94qk+0
ツインゲート自体場所が悪いんだよなぁ…
市内からだとまだバイパスで行ける橿原のほうが近く感じる
0391名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/11/11(火) 14:27:19.87ID:1V1LWS200
ツインゲートでずっとあるのは猫と上の美容院とcoco壱ぐらいか?
覚えてる限りでOK牧場(パチ屋)、本屋喫茶、KONAMIスポーツクラブ、MOVIX、パスタ屋、クラブ?、美容院
ローソン他何個か撤退閉店してるな。
隣の観光ビルに至っては全部昔と変わってるし近くのフレンドリーまで消えたな
0396名無しさん@お腹いっぱい。垢版2014/11/27(木) 11:18:21.83ID:5R6PllCM0
数年振りに北京行ったんだけど、その過疎化に驚いたというか寂しくなったというか…音ゲーのスペースが狭くなっててしょんぼり。
0399名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/01/28(水) 12:09:10.75ID:8NeP6lu2O
マジだった、入り口から機械やプライズがそのまんま見えて26日の18時閉店の張り紙がまだついてたな、
ホントに夜逃げみたいな閉店だわ
0401名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/01/28(水) 12:10:50.85ID:AzZvULgnO
くさい
0403名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/02/04(水) 13:08:59.27ID:yvwObeTB0
新大宮ラウワン 
DDRに照明映り込み過ぎてまともに遊べない。
なんとかしてくれ
0412名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/02/22(日) 19:12:42.61ID:OLcW3PjzO
つか料金上がって以来音ゲーはプレイ料金という名の入場料に差はあれどそれ以外は全国共通設定のはず
0419名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/06/01(月) 06:59:43.50ID:TkKOyPGG0
最近のアイビスってどうなってるんだろう、全然行かなくなったからわからないですけど
DDR入ってたらいいなぁと思うこの頃、X筐体で
0420名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/06/02(火) 20:22:41.15ID:lVPTDz9gO
らんらんの弐寺筐体たぶん元猫のだな、寺と指も?一台増えて旧ギタドラがなくなってたな
メンテ良いけどパセリチャージ機無いのだけ不便だわ
0422名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/06/02(火) 23:25:03.66ID:lVPTDz9gO
マジかよ、らんらんも流行ってるようには見えないし、高田CUEしか無くなったら移動電車の奈良南部民には辛い
0424かずさい垢版2015/08/19(水) 19:02:32.44ID:qGiYt3910
あへあへ〜
0425名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/08/30(日) 19:47:17.21ID:TJ+9rh8G0
北部の人間はみんなどこいってんの?ラウワン?CUE?
0426名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/10/17(土) 15:39:20.64ID:dVwpjRR/0
CUEはバイクおけなくなってから行って無いなー流石に駐禁怖すぎ…
駐車場みたいに提携できねーのかな
0427名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/10/24(土) 19:17:36.37ID:wgPF1JCa0
高田CUEのデラやってるBEELZEってやつ
0428名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/10/26(月) 18:30:08.96ID:NyxL1OxA0
BEELZE?
0429名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/10/29(木) 08:07:30.80ID:yp5wurj30
           ,,. -─‐ ''"´ ̄   `ヽ
        ,. ‐'´              \
      /                  ,リ
   /                   ,.ゝ
    !                  // 〈
    |         /⌒>yヽ  fr'"'、 }
   |          , '   ´ ('´ `ー'´  l ノ
   │      /      `      レ'       今日、食堂でエマ中尉の髪型の話題で盛り上がった。
    |      (._               |        全員一致で亀頭をイメージしていたらしい。
    |       / -─- 、._      __,..ヘ!       隅の方で味噌汁を啜っていた
   |    r‐、 {  ーヮニニ`ー'  〈ゥニ'‐.|      ジャマイカンも吹き出していた。
   ヽ   | ,ゝ| !         ヽ、 |      食堂を出ると、エマが顔を真っ赤にして
     }    ヽ(、Ll           r:ン' l       青筋立ててこちらを睨み付けていた。
    { ! { { /`ーi      _,. -─‐ァ  l  ̄ ̄`! 勃起したソレをイメージしてしまい
    ,ゝト、ヽ{  {        `ー-- '   ,'    | 吹き出しそうなのを必死に堪えていたのだが、
   i(  ヽミ`ヽ  ヽ、       ー   l       横でカクリコンが腹を抱えて大笑いしていた。
.   | `'''┴-- 、.._  `''‐、       ,!、    亅 強烈なプレッシャーを感じた俺は、
   |   _____ ̄ ̄~ヽ` ー-r-‐ヘ ヽ く´  すぐさまその場から逃げ出した。
.   !  |=<>=<>=|    ト、-、r=ニ⌒ヽ.) ヽ  後ろの方で、カクリコンの 
  _,r=ゝ、  ̄ ̄ ̄     | ヽ. \ `ヽ } /   「前髪は抜かないでくれぇ」 という断末魔が聞こえた。   
      `ヽ ー-----‐‐┴、 }   ヽ レ',ノ./`ー- この日以来、誰もエマの髪型の話をする者は居なくなった。
0430名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/10/29(木) 14:12:40.04ID:ANKWgkTl0
BEELZEなんか気持ち悪いし来ないでほしい
0431名無しさん@お腹いっぱい。垢版2015/11/01(日) 19:58:53.77ID:3FQ+ZKQE0
ほっとけよ
0437名無しさん@お腹いっぱい。垢版2016/02/25(木) 18:34:15.38ID:cPpF5JdgO
猫跡地ゲーセン入るみたいだな、メダル板にアミパラどうの書いてあるからそれかな?
音ゲーはたぶん入るよな、なんにせよ嬉しいわ
0440名無しさん@お腹いっぱい。垢版2016/03/21(月) 13:02:22.76ID:r22016qZ0
☆ 日本の核武装は早急に必須です。☆
総務省の、『憲法改正国民投票法』、でググってみてください。
日本国民の皆様方、2016年7月の『第24回 参議院選挙』で、日本人の悲願である
改憲の成就が決まります。皆様方、必ず投票に自ら足を運んでください。お願い致します。
0441名無しさん@お腹いっぱい。垢版2016/03/24(木) 22:10:48.87ID:j1d033IB0
つかほんとにアミパラオープンするのか?
まさかパチ好きプロ市民に圧力かけられて開店できないとかじゃないだろな?
0442名無しさん@お腹いっぱい。垢版2016/03/25(金) 02:55:33.08ID:Xh/fj9jcO
確かに近日オープンから長いな、看板とかまだだったし、区切り的に4月1日かねなんでパチ好きプロ市民が出てくるんだ?ww
スロッカスだが開店楽しみに待ってるぞ
0452名無しさん@お腹いっぱい。垢版2016/08/19(金) 00:09:34.72ID:+JiVRTg80
そういや水曜くらいに三条キューでユビートのカゴにニクソンの時計の忘れ物あったからカウンター届けたど
0455名無しさん@お腹いっぱい。垢版2016/12/14(水) 18:21:11.78ID:PfbyTwfD0
奈良県のmaimai勢の子が大阪の女の子にストーカーして警察に連れて行かれた話おもろい
0459名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/01/06(土) 13:01:07.53ID:jP1Y/MhD0
2018年はさらにゲーセン数減りそう
0460名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/01/13(土) 14:25:51.62ID:W0TpdYYe0
ゲーセンにもいき放題の自動で稼げるブログナド
グーグル検索⇒『稲本のメツイオウレフフレゼ』

F7Y7Z
0461名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/02/04(日) 10:52:44.61ID:eFOo2TVc0
三条は人増えてる?
0462名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/03/24(土) 21:55:34.65ID:xvlVrA7X0
奈良ラウンドワン3月一杯をもって閉店w

チーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!wwwwwwwwww
0463名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/04/07(土) 04:17:44.87ID:CCElhe2j0
ヨーカドーの後釜のダサイ名前のデパート!wwwwwwwwwwwうんこ杉www
0464名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/04/09(月) 02:46:21.95ID:jixGfzSH0
4月8日を持ってラウンドワン新大宮店、閉店致しました!(´;ω;`)
0466名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/01(火) 20:32:17.09ID:uaxOfiHg0
2018/5/5に北京のFESTAで寺大会あります
0467名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:03:44.07ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0468名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:03:59.53ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0469名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:04:15.06ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0470名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:04:30.26ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0471名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:04:45.57ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0472名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:05:01.08ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0476名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:06:20.84ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0477名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:06:36.44ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0478名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:06:51.64ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0479名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:07:06.95ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0480名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:07:22.28ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0485名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:08:38.68ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0486名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:08:54.07ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0487名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:09:09.40ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0488名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:09:24.84ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0489名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:09:40.10ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0490名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:09:55.50ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0495名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:11:12.19ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0496名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:11:27.56ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0497名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:11:42.94ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0498名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:11:58.31ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0499名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:12:13.64ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0500名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:12:28.78ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0505名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:13:45.52ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0507名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:14:36.26ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0508名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:14:51.61ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0509名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:15:06.76ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
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つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
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6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
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でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
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松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0510名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:15:22.18ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0515名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:16:38.90ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0516名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:16:54.09ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0517名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:17:09.27ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0518名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:17:24.67ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0519名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:17:39.98ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0520名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:17:55.16ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0525名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:19:11.66ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0526名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:19:26.76ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0527名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:19:42.07ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0528名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:19:57.47ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0529名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:20:12.64ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0530名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:20:28.00ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0535名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:21:45.18ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0536名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:22:00.47ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0537名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:22:15.88ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0538名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:22:31.14ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0539名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:22:46.45ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0540名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:23:01.71ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
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でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0545名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:24:18.21ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0546名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:24:33.46ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0547名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:24:48.61ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0548名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:25:03.99ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0549名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:25:19.29ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0550名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:25:34.40ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
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でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
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セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0555名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:26:51.24ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0556名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:27:06.38ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0557名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:27:21.83ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0558名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:27:37.12ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0559名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:27:52.60ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0565名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:29:42.05ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0566名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:29:56.85ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0567名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:30:11.97ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0568名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:30:27.27ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
こb黷ワたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0569名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:30:42.66ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0570名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:30:57.96ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0575名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:32:14.41ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0576名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:32:35.36ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0577名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:32:50.73ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0578名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:33:05.91ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0579名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:33:21.33ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0585名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:35:09.39ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0586名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:35:24.72ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0587名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:35:39.92ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0588名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:35:55.22ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0589名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:36:10.69ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0595名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:37:57.23ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0596名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:38:12.54ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0597名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:38:27.99ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0598名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:38:43.43ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0599名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:38:58.72ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0605名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:40:47.13ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0606名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:41:02.46ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0607名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:41:17.65ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0608名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:41:33.12ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0609名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:41:48.41ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
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でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0610名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:42:03.88ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0615名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:43:20.08ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0616名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:43:35.68ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0617名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:43:50.78ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0618名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:44:06.19ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0619名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:44:21.43ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0620名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:44:36.59ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0625名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:45:53.70ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0626名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:46:09.07ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0627名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:46:24.32ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0628名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:46:39.86ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0629名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:46:55.16ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0630名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:47:10.40ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0635名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:48:26.87ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0636名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:48:42.12ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0637名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:48:57.55ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0638名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:49:12.89ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0639名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:49:28.12ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0640名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:49:43.54ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0645名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:51:00.09ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0646名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:51:15.31ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0647名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:51:30.63ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0648名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 20:51:46.06ID:Z+eRk1h70
メジャーリーグの表現を借りるなら、4月19日の松坂大輔の敗戦は「タフ・ロス」ということになる。
直訳すれば不運な負け。
日本のファンにもすっかり定着したクオリティ・スタート(QS)、つまり6イニング以上、
自責点3以内という好投が報われず、打線に見殺しにされた敗戦を意味する。
もちろん反対語もあり、QSの条件を満たさずに勝利投手となることは「チープ・ウィン」と呼ばれる。
移籍後2試合目の阪神戦(ナゴヤドーム)での松坂は、7イニングを2失点で自責点1。
これまたMLBでの指標ではハイクオリティ・スタート(7イニング以上、自責点2以下)となる。
もっとも、ここに松坂の満足感はない。
「自分のミスからだから、悔しさしかない」と振り返ったように、自責点にならなかった1点は、
不運ではなく松坂自身の失策がからんでいるからだ。
4回、先頭の西岡の平凡なゴロを捕り損ね、グラブトスしたが間に合わなかった。
MLB挑戦前の西武での8年間で、実に7度のゴールデングラブ賞に輝いたフィールディングの名手。
しかも、最終スコアは1−2。
つまり、この1点が結果的には決勝点となったのだから、松坂本人はとても「タフ・ロス」とは思えないだろう。
もちろん、収穫が大いにあった敗戦だったのも間違いない。
最大のプラス材料は123球を投げきり、翌日以降も右肩に異変が起こっていないということだろう。
6回を終わったところで101球。試合前でのメドは100〜110球だから、交代してもおかしくないところだ。
そんなプラス1イニング、22球に至った経緯には、ちょっとした裏話がある。
明かしたのは朝倉健太投手コーチだ。
「6回を投げ終え、ベンチに帰ってきた松坂さんに近づこうとしたんです。ところが、僕と目を合わそうとしない。
こちらとしては(故障後は)投げていない領域だったので、確かめる必要がある。
でも、行けるというのなら止める必要はありません。
こちらを見ようとしないということで、思いは伝わりました。
だから『行けますか?』ではなく『行きますね』と声をかけたんです」
年齢は松坂が1歳上。野球界のルールとして、こういうケースは互いに敬語を使う。
松坂は「朝倉コーチ」と呼び、朝倉コーチは「松坂さん」と呼ぶ。
近寄ってきた年下の上司(コーチ)が聞きたいことはすぐわかる。
目をそらすのが松坂の無言の答えだった。
年上の部下(選手)の言いたいこともすぐわかる。
朝倉コーチは瞬時に忖度し、質問から確認へと言葉を変えた。
望んで「行く」と決めた以上、打たれることは許されない。
しかし1死から福留孝介に右前打を浴び、糸原健斗にはストレートの四球を与えてしまう。
セットポジションになると制球が乱れる課題は、この試合でも見られた。
大山悠輔にもカウントを悪くしたが、何とか中飛に打ち取った直後、松坂は下半身に異変を起こしたかのような仕草をした。
ベンチから朝倉コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄ろうとベンチを飛び出したほどだが、両手を挙げて制した。
降板後の説明によると「足がつったような感覚になったが、投げられるんでそのままいった」。
あと1人。この回だけは投げ切らせてやりたい。
誰もがそう思ったとき、ナゴヤドームに「奇跡」が起こった。
2万6904人。もちろん阪神ファンもいるのだが、黄色のはっぴを着ている彼らさえ、松坂を応援しているように聞こえた。
自然発生の拍手と歓声。「がんばれ」「負けるな」。中日のベテランが「ああいう声援は聞いたことがなかったですよね」と目を丸くしていた。
松坂の背中が、観客の心に化学変化をもたらしたのだ。
しかし梅野隆太郎に初球を中前に運ばれて2死満塁。ここで阪神は一気に試合を決めるべく、好投の小野泰己に代えて、上本博紀を送ってきた。
見逃し、ボール、ボール。「松坂が押し出しする姿だけは見たくない」という思いもあったのかもしれない。再びスタンド全体の力と声が結集した。
応援されている松坂が「最初は何でそうなったのかわからなかった」と言う一体感。人の心を引きつける人間には、計算や何かをしてもらおうという欲求がない。
声援を背に投じた137キロでファウルを打たせ、平行カウントに戻した5球目。外角に逃げていく134キロのカットボールを、上本に振らせた。
「球数はシーズンに入ってから、試合の中で増やせればと思っていたんですが、いっぱい、いっぱいという感じではなかったんですよね」
ちなみに7回終了後は森繁和監督が直接、松坂に歩み寄り降板を告げている。了解しつつも余力を感じていたという松坂。
「タフ・ロス」という言葉には周囲からの同情だったり、不運を嘆くニュアンスが込められていると思うが、松坂にとっては悔しさと手応えをつかみとれる有意義な敗北だった。
0654名無しさん@お腹いっぱい。垢版2018/05/13(日) 21:24:11.11ID:Z+eRk1h70
              /: : : : /   W: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ゚,
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         |   { ,゙.;゚     ` ¨- ∨/     ,    _,.x==ミ,゚.: : :/
        W  ゙.:゚         ハ  /气モ,斧==かソ゚/⌒Y
        V ,゙.;゚            ゚  ‐x`ー< _丿」 / /´ リ    新スレが立ってたんでよ
         ∨|::|          ,゚             /,イ  /        埋めさせてもらったぜ
¬冖フ       Y.:| ,へ         ,゚          / /  .X
: : /         ,゙;.:.i {        /            /ノ /
: :X       ∧!:.:| ゚、     `Y          / /
: : :}.      ∧ {:.:゚,  `ー-   __           /-'´
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//////∧   ゚,//゙∧ ミ     /′   ゙, ゚, ` <ニニニニニ\
//////,゚∧    W//,イ ヽ         ゙ヽ X   ` <三三三X\
/////ノ!|!:.X   W//゙lX              ヽ \     ` <三三X\
彡彡' i||| :.:.:≧x ゙W//゚, X        r─     \_        ` <三x\
彡'  i| || :.:.:.:.:.:.ヽ,///!  X        ─ _ _   丿         ` <\
´    i|   :.:.:.:.:.:.:.V//i            (    `´                 ` \
    ||    :.:.:.:.:.:.:.:V゙∧             `ヽ,            ヾx
    ||!     :.:.:.:.:.:.:.W゙∧            ,.x─<                 }i゚,    文句があるなら
   |l      :.:.:.:.:.:.:W/ハ        /    ィ′            ,゚li}   スレを立てた「りん」とやらに
   |!       :.:.:.:.:.∨//゙\    /    / ゚,、           Xニ/       言ってくれ
\ l |         :.:.:.:.<三ニ>、V       Y\        ,.xくニ/
  \          r'´ ̄ ̄ ̄`<三≧x_      }ー`≧ー──≦三x>'
    \     丿        ` <三三ニニニ三三三ニニニ>'゚
     \r─く´            `ー<三三三三三三>' ´
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