本棚から文庫の「ブルーロージス 」を引っ張り出して読み返してみた

1番最初のコマが女友達の「 あたしは反対よ聡子 」ってセリフに続けて「夢見がちな性格 」とばっさり
図星を指された聡子さんが意地になってしまった

聡子さんの父が妻子を捨て愛人の元に走ったのは彼女が9歳の時で、以来母親の口から父の話題が出たことはなかった。
夏夜を引き取って生活をかき乱されてようやく聡子さんは「母の恨みが今やっと現実となって私の胸に迫りました 」

聡子さんは母親に大事に守られて成長してイラストレーターとしてあっさり成功したのではないかと

さらに穿つと
母は年上の妻で聡子さんが9歳の時にカメラマンとして名の売れた父が出て行った、とあるので、
名が売れるまでの期間、母が大黒柱だったのではないかと
だとすると父の出奔後も家計は破綻しないだろうし聡子さんが美術系の進学を望んでも対応できる

母に守られて育ち、29歳で売れっ子イラストレーターになったのなら大きい挫折を知らず夢見がちなままでも仕方ない……かな?