別くら

(ラストの三人立ちシーンについて)
一番書きたかったシーンです。そのための十年でした。
弓道がわかっていないとあの場面の意味が理解してもらえないので
基礎からわかるように物語を組み立てていったんです。

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三人立ちのシーンは、恋愛の決着を絵で表現したんです。言葉で表現してしまうとそれ以外の解釈がなくなってしまうので。はっきり描くのは簡単ですが、それではかえって読者をがっかりさせてしまうんじゃないかと思いました。

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最後の大切なシーンは、もうこれしかない、とがっちりイメージができていたんです。陽人の指の先まで神経をつかって描きました。