相賀と対峙し、「妻が迎えに参ったゆえ、忠清は月へ行かねばならぬ。志津姫相すまぬ、ご容赦下され」と言う若君を不思議な光が包み込む。
唯が「若君、もう二度と離さないでっ」とぎゅうっと抱きついた時、ふたりの姿は光となって消えた。

若君消失の現場を目の当たりにし、まことに月へ上られたか、畏ろしや、なむーなむーと拝み始める相賀の家臣たち。
相賀は若君消失に関して箝口令を出した。
「月に上ったなど噂が広まればみなが忠清を畏れよう。信長様に申し上げれば我等の正気をお疑いになる。忠清は病死じゃ!下々にまでしかと言い含めよ!」

あやめさん御一行は緑合へ向かって出発していた。
「お殿様を追うて観月領へ。着いたら緑合一笠座の旗揚げだよ!」

若君が唯をお姫様だっこした状態のまま、無事に現代へ到着。
尊(そこに二人の姿が現れた時、僕は胸が熱くなってなんだか泣けてきた。考えてみると現代で待つ僕たちは、同じ場所にいる二人を見るのは初めてだったんだ)

7月号に続く。

番外編はおふくろ様が天野の親父に外堀を埋められて絆されて再婚するまでのお話。

来月も胸きゅんエピソードな番外編と2本立て。