日本囲碁規約の第一条には「囲碁は「地」の大小を争うことを目的」とするとある
ここの「地」というのは本来は「盤上の石の数」であるわけだが切り賃まで考慮すれば「地」と書いても問題ない
ただし「地」に書き換えられるのは切り賃がある場合のみだというのが今このスレで議論されていることだが
このレスでは関係ないのでスキップして以下では切り賃はゼロだとして純碁=中国式判定の場合で説明する

よく言われているように第一条の「地」というのは規約の他の部分にある地とは意味が違う
ここでの「地」はハマで埋めて整地された後の「地」のことであり、普通は地+ハマの数になる(韓国ルールでは明記)
ただし埋めるハマが地を超えた場合には地がなくなってハマが余ってしまうので問題が生じるが(この場合にどうするのかは規約には書いていない)
「地」の数に理論的にマイナスを導入すれば韓国ルールと一致するので以下ではそうする

説明を簡単にするために白番で終局した場合を考え(黒番で終局の場合には最後に白のパスを追加する)
また死石は全て取り上げてハマに加えておき、盤上の石を活石のみとする
日本ルールと中国ルールで同じ終局図だったとして地の判定(合意)も同じだったとする
(現実には日本ルールで地の判定が変わってしまうこともあり問題視されているがそれは別の問題)

中国式判定では
黒の目数=(黒石+黒地)ー(白石+白地)
でハマは関係ない

これを日本ルールに変換するには
黒の手数=黒石+ハマ黒石+黒パス=白の手数=白石+ハマ白石+白パス
の恒等式を使って変形して
黒の目数=(黒地ーハマ黒石ー黒パス)ー(白地ーハマ白石ー白パス)
とする

よって、もしパスの数が同じなら、日本ルールは純碁=中国式判定に一致して規約の第一条が正当化されるが
>>625の例のようにパスの数が異なる(つまり石の総数が釣り合っていない)場合には問題が生じてしまう

この問題の解決策は以下の2つがあり、日本ルールは本来どちらかである必要がある
1.パスを認めない(整地時は別)
2.パスをする時にハマ石を一つ渡す(石の数を釣り合わせる)

つまりハマの問題というのはよく議論されている日本ルールのパスの処理の問題に帰着されるわけだな