スルト「ぬう!あの小娘…あのメタボに目を付けおったか」
ロキ「ですわねえ。ド辺境で婿不足に悩んでるとかなんとか」
スルト「それはこちらも同じ事。赤道直下。夏は四十度を超え、火山まみれの難所ばかりのうちも来たがる者は少ない…
    ならば!レーヴァテイン!…あの小娘にあの暑苦しい男を渡してはならん!」
レーヴァテイン コクコク
スルト「くくく…見よ。あの汗臭さとむさくるしさを。傍にいるだけで気温が3、4度あがりそうなあのムサ男ならば我が国の熱さにも耐えられよう。
    見ておれ小娘!貴様のやることなすこと全部邪魔してくれるぞぐはははははははは!」
ロキ(ほんにあそことの確執は長いわねぇ。なんでも対抗したがるんだから)
スルト「と、いうわけでお前のキュートさであのメタボをちょっくら婿にしてこい。悔しがる小娘の顔が目に浮かぶわ!」
レーヴァテイン コクン タッ
ヘクトル「世の中にはわけのわからねえ奴がいるもんだな…帰って飯でも…」
レーヴァテイン ぎゅっ
ヘクトル「…いきなり手掴んでくるお前は誰よ」
レーヴァテイン「…結婚」
ヘクトル「…は?」
物陰ロキ(ああやっぱり。コミュ障のあの子にまともな逆ナンなんてできるはずないわ…)
レーヴァテイン「王様の命令。だからこっちに来て私と結婚」
ヘクトル「いや、わけわかんねえぞ!?」
レーヴァテイン「拒否るなら斬る」
ヘクトル「ちょっと待てや!?なんだそりゃ!?つーか緑属性の俺、めっちゃやばいじゃん!?」
レーヴァテイン「移動も1、逃げることは不可能」
ヘクトル「ぎゃああ!?わけわかんなくて怖え!?」

ヘクトル「って、事があってよ…フロリーナが空からの先導で助けてくれたんだが…どう思うよ」
エフラム「いいんじゃないか。二人とも結婚すれば」
ヘクトル「…いやお前、今の話をどう聞けばそういうふうになるんだよ」
エフラム「お前に興味関心があり、好意があるのだろう。受け止められ受けいれられるのならお互い幸せになれるぞ。俺はみなの好意が嬉しいし愛しい」
ヘクトル「お前、ほんと懐深いのな……」