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隆信の前半生の戦闘で用兵に特徴が出ていると思うものを挙げる

村中城奪還戦 少弐冬尚不在時に敵方の想定外の場所に強襲上陸(のような戦力集結)をやっていて、東肥前十九城主の戦力が集結する前に各個撃破して勝利を喧伝
それで更に兵力を糾合して戦力を倍増させてから村中城を落としてる

長者林の戦い 小田政光の見殺しがクローズアップされがちな戦だが、用兵的にみたら隆信が以降多用する前衛後衛を利用した鉄床戦術の原型的な戦い
小田政光隊を潰滅させた敵主力である江上武種隊を隆信本隊で乱戦を仕掛けたうえ撃破してそのまま小田と江上の居城までなだれこんだ

川上合戦 決戦状を出して戦場を指定した戦い。ここでも隆信本隊は敵主力に前衛を崩されてから後衛本陣で向かえうつ乱戦になり主力同士拘束されあう
しかし神代軍左翼の将の神代周利がなぜか(笑)暗殺されて左翼が統率を失い龍造寺信周隊が神代軍左翼と中央を撃破、信周隊は神代勝利本隊の退路を絶とうとするも取り逃し、隆信本隊は敵主力に対する追撃戦へ移行


丹坂峠の戦い 個人的には長者林や川上などでの戦訓を元に隆信の戦術の型が完成したと思う合戦
先行させた信周隊に峡谷を守らせ有馬軍主力を拘束(ここでも信周隊前衛は崩されてから後衛で受け止めて乱戦になっている)
後発の隆信本隊が加勢に入って有馬軍主力を撃破すると、別働隊が間髪入れずに有馬の後方拠点である梶峰城を落とし
更に隆信本隊が有馬側の退路を遮断して包囲を完成させ有馬軍を殲滅した

自分なりに隆信の将軍としての要点を整理すると
敵の意表をついての軍団の集結がかなり上手くて早い、戦術機動も速く鉄床戦術を好んで使い平押しと搦手攻めを同時平行でよく行う
ただ自分が動き回らないと気が済まない性格かな
謀りを好むというのも間違いないけど本質は野戦の将軍だと思う