手甲(てっこう てこう)
手首から手の甲部分を保護する布で,〈ておい〉〈てこう〉〈てさし〉〈こて〉などともいう。
もっぱら屋外の労働に際して用い,現在でも農村で用いられている。江戸時代には行商や旅行の際にも用いられた。
平形と筒形があり,甲の部分は三角形または半円形につくられ,これを〈やま〉とか〈さめ〉という。〈やま〉の先端にじょうぶな糸で輪をつくり,中指を通して手の甲に固定し,手首を巻き紐かこはぜでとめて用いる。
材料は紺木綿が多いが,縞や絣柄また旅行用の甲斐絹(かいき),狩猟用の毛皮製もある。

鎖鎌(くさりがま)
農具としての手持ちの鎌に、鎖分銅を付けた物。
出現時期については不明だが、主に帯刀を禁じられた武士以下の階級の人々が護身用の武具として用いていたとされる。
また後世では、忍者の携帯用武具としても使われ、後世の作品においてはこちらで有名になった部分が大きい。

鎖分銅(くさりふんどう)
鎖の両端に錘のついた武器である。
流派により、鎖と錘の形状が違い、物によっては物干し竿なみに長い事もある。小型の物は暗器として使用される場合もある。